老舗PCショップ「TSUKUMO(ツクモ)」のゲーミングPCブランド「G-GEAR」に、新たなゲーミングノートPC「N1760J」シリーズが加わった。ゲーマーの要望に合わせ、ノングレアパネルを採用した17.3型(1920×1080ドット)ディスプレイを搭載したストイックなゲーマー向け製品だ。

今回、SSD/HDDのデュアルストレージ構成を採用した上位モデル「N1760J-710/E」を試用する機会を得たので、ゲームベンチマークなどを試しつつ、詳細を確認してみた。

1920×1080ドットの17.3型ノングレアディスプレイを採用したG-GEAR Note「N1760J-710/E」

■N1760J-710/E 試用機詳細スペック
型番 G-GEAR Note N1760J-710/E
液晶 17.3型 フルHD(1920×1080ドット)ノングレア液晶(LEDバックライト)
CPU Intel Core i7-4720HQ 4コア/8スレッド(定格2.6GHz、TB時最大3.6GHz)
チップセット インテル HM87 Express
メモリ PC3-12800 DDR3L SO-DIMM 8GB(4GB×2)
グラフィック NVIDIA GeForce GTX 965M/2GB
Intel HD グラフィックス 4600 / メインメモリからシェア
ストレージ SSD 256GB (シリアルATA対応)
HDD 500GB (シリアルATA対応)
光学ドライブ 非搭載
カードリーダー SD(HC/XC)/MMC/MEMORYSTICK対応カードリーダー
内蔵カメラ 200万画素
ネットワーク 有線:1000BASE-T、無線:IEEE802.11ac/a/b/g/n対応無線LAN + Bluetooth 4.0 LE
外部端子 光デジタル兼用ライン出力×1、ヘッドフォン出力×1、マイク入力×1、USB 3.0×3、eSATA×1、HDMI×1、Mini-Displayport×2
バッテリー持続時間 約3時間30分
OS Windows 8.1 Update (64ビット版)
外形寸法 W417×D287×H30mm (折り畳み時)
重量 約3.2kg (標準バッテリー使用時)
参考価格 173,124円(税込・2015年5月下旬現在)

省電力と性能を両立したMaxwellコアの「GeForce GTX965M」を採用

「N1760J-710/E」は、G-GEAR Noteのアッパーミドルに位置するゲーム向けノートPCだ。となれば、もっとも注目すべき点は3Dグラフィックス処理能力となる。本機ではGPUに省電力と処理性能を両立し、昨年から高い評価を得ているNVIDIAの"Maxwell"コアのモバイル向けグラフィックス「GeForce GTX965M」を採用。ノートPCという限られたスペースの中で、高い3D処理応力を実現している。この「GeForce GTX965M」は、負荷に応じてCPUに内蔵された「インテル HD グラフィックス 4600」と切り換えながら使用されるため、高い3D処理が求められない場合は、消費電力をさらに抑えた状態で運用が可能だ。

GPU-Zで見たNVIDIA「GeForce GTX965M」。負荷に応じてCPU内蔵グラフィックスと切り換わる

PCの心臓部となるCPUには、Intelの「Core i7-4720HQ」を搭載。長い間Intelの製品群をけん引している"Haswell Refresh"コアのハイエンドCPUだ、4コア8スレッドで動作し、クロックは標準で2.6GHz、ターボ・ブースト時には最大3.6GHzまで上昇する。モバイル向けCPUとしてはトップクラスの動作クロックとなるため、ゲームのみならず、動画や高解像度写真の編集やエンコードにおいても高いパフォーマンスが期待できるだろう。メモリは8GBとなり、Windows8.1 64bit搭載モデルでは一般的な容量だ。

CPU-Zで見たIntel「Core i7-4720HQ」。動作クロックはターボ・ブースト機能によって最大3.6GHz付近まで上昇する

スペック面でのもうひとつの注目ポイントは、上位モデルならではのストレージ構成だろう。SSDとHDDの2台を内蔵しているため、OSやアプリケーションは高速なSSDへ、動画や写真などのデータは容量の大きなHDDへと使い分けることで、速度と大容量を両立できる。読み込みに時間のかかるゲームなどはSSDにインストールすることで、よりプレイが快適になるだろう。

専用アダプタにより内部で2段重ねで固定されているSSDとHDD。試用機ではそれぞれCrucial製の256GBモデル(標準仕様は128GB)、WestranDigital製の500GBモデルを採用

「CrystalDiskMark 4.0.3 x64」によるSSDのベンチマークの結果

「CrystalDiskMark 4.0.3 x64」によるHDDのベンチマークの結果

「N1760J-710/E」の基本性能をベンチマークでチェック!

基本的なスペックを押さえたところで、まずは基本的な性能を見ていこう。はじめにWindowsの動作の指標となるWindows エクスペリエンス インデックススコアを「WIN SCORE SHARE」で確認。グラフィックス2項目はCPU内蔵グラフィックスである「インテル HD グラフィックス 4600」の数値となるため控えめだが、プロセッサ、メモリ、プライマリディスクの値は「8.2」と、並みのデスクトップPCを軽く凌駕する。これならば、GPUの足を引っ張るようなことはないだろう。

「WIN SCORE SHARE」で確認したWindows エクスペリエンス インデックススコア

PCの総合的な性能を測るFuturemarkの定番ベンチマーク「PCMark 8」においても傾向は同様だ。安定した高いスコアを実現しており、一昔前のノートPCで感じたようなもたつきのようなものは一切感じることが無い。Ofiice用途としての性能は文句なしといったところだ。Windowsを利用するうえでは、間違いなく快適に利用できると思っていいだろう。

「PCMark 8 Home accelerated 3.0」のベンチマーク結果

加えて、Futuremark「3DMARK」の結果も見ておこう。ここからは「GeForce GTX965M」の備える性能が見えてくるわけだが、FireStrikeにおいてのスコアが"4862"と、この後のテストが期待できる結果となった。4K解像度のテストであるUltraの結果こそ厳しいものの、検証における注目点は完全に"負荷の高い最新の3Dゲームをどれだけ動かせるか"になりそうだ。次ページでのゲームベンチマークの数値に期待したい。

「3DMARK」Fire Strike 1.1/Fire Strike Extreme 1.1/Fire Strike Ultra 1.1の結果