ノートPCでSSD搭載モデルといえば、軽量・耐衝撃をウリにしたモバイルノートが中心だ。しかしマウスコンピューターは、SSDとHDDを両方搭載して軽快さと大容量を両立させる、デスクトップPCで人気のデュアルドライブ構成をノートPCでも実現している。今回は、実機を入手してその快適さを試してみた。

ノートでもデスクトップ級のSSD活用が可能な「m-Book Pシリーズ」

主な仕様 [CPU] インテル Core i7-2670QM プロセッサー [チップセット] モバイル インテル HM65 Express [メモリ] 8GB DDR3 [SSD/HDD] 80GB SSD+500GB HDD [グラフィックス] NVIDIA GeForce GTX 560M [OS] Windows 7 Home Premium 64ビット版 [価格] 119,700円 (※試用機ではIntel 510シリーズのSSDを搭載しているが、現在は最新のIntel 520シリーズへ切り替えとなっている)

ノートPCでSSD+HDDのツインドライブ構成を実現

「m-Book Pシリーズ」は、マウスコンピューターのノートPC内ではハイエンドノートと位置づけられているモデルだ。15.6インチディスプレイを搭載したモデルの中で最上位モデルとなっているが、エントリー構成なら99,750円からと価格は手ごろだ。エントリー構成といってもCore i7に8GBのメモリを組み合わせ、グラフィックス機能としてNVIDIA GeForce GTX 560Mを搭載しているのだから、その力は十分。デスクトップPCなみの力をもったノートPCが欲しいというユーザーにとって魅力的なモデルとなっている。

今回試用したのは、シリーズ内でも異色の「ツインドライブモデル」である「MB-P521W」だ。500GBのHDDと80GBのSSDを両方搭載した構成だ。この構成はデスクトップPCとしては採用している例が増えてきており、マウスコンピューターの製品としても「MDV ADVANCE Sシリーズ」など多くのモデルで選択可能だ。しかしノートPCでこれを実現している例は、まだあまり多くない。

PCの快適さを体感できるレベルで向上させるアイテムとして、今もっとも注目したいのがSSDだ。HDDと比較して圧倒的なアクセス速度を持っていることが最大の魅力だ。しかし販売されているものは容量が少ないものが多く、大容量ドライブも存在はするものの価格が非常に高くなってしまう。そのため、従来はノートPCでSSDを採用しようと思うとアクセス速度の快適さと容量はトレードオフになっていた。

SSDの持つ別のメリットである、HDDに比べて軽量であることや衝撃に強いことに着目してモバイルノートPCで採用される例は多くある。起動が高速で衝撃にも強くて軽いとなれば確かにモバイル向きだが、やはりそれは2台目以降のサブマシンにしかならない。メインマシンとしてノートPCを選択したいユーザーが、SSDの快適さを満喫できるモデルは非常にうれしい存在だ。