再起動なしでグラフィックスを切り替え「スイッチャブル・グラフィックス」
T500の最初のポイントは、バッテリ寿命を最大限に延ばせるチップセット内蔵グラフィックスと、強力なグラフィックス性能を堪能できる外付けグラフィックスチップをワンクリックで切り替えられる「スイッチャブル・グラフィックス」機能だ。
他社からも似たような機能を備えた製品がリリースされていたが、グラフィックスの切り替え時にシステムの再起動を必要とするものが主流だったためか、面倒で切り替えを行わなくなってしまったという声も聞かれた。しかし、T500のスイッチャブル・グラフィックスでは、グラフィック切り替え時にシステムの再起動を必要としないため、こまめな切り替えが苦にならず、柔軟に利用シーンに即した使い方ができる。
実際のグラフィックス切り替え手順は、タスクバーのバッテリアイコンの左クリックメニューから任意のグラフィックス機能を選択するだけといたって簡単だ。確認メッセージが表示され、「はい」をクリックすると数回画面が点滅し、内蔵グラフィックス機能から外付けグラフィックス機能へは約5秒、比較的時間がかかる外付けグラフィックス機能から内蔵グラフィックス機能へは約10秒程度で切り替えが完了する。
タスクバーのバッテリアイコンを左クリックするとグラフィックスの切り替えメニューが表示される。「省電力グラフィックス」がGMA X4500 HD、「ハイ・パフォーマンスグラフィックス」がMobility Radeon HD 3650だ |
OpenGLアプリケーションや全画面モードのDirectDraw/Direct3Dアプリケーションといった一部のアプリケーションをのぞき、アプリケーションを起動したままの状態でも画面が乱れることもなく、切り替えはいたってスムーズだ。確かにこれなら面倒になることもない。
なお、現状ではスイッチャブル・グラフィックスが利用できるのはOSがWindows Vistaの時みで、Windows XPなどにダウングレードした際は利用できなくなるので注意したい。また、BIOSからスイッチャブル・グラフィックスを無効にし、内蔵グラフィックス機能、または外付けグラフィックス機能のどちらかを固定的に利用するよう設定することも可能だ。