Disc1 M-02 LUCKY GIRL (Self Covered)
[2003/3/07:1stミニアルバム「ピンクのバンビ」収録]
――2曲目の「Lucky Girl」は、「ピンクのバンビ」と同じミニアルバムに収録されている曲で、『ギャラクシーエンジェル』のキャラクターソングですよね
新谷「『Lucky Girl』は、私が初めて1人でレコーディングして、CDになったキャラソンなんですよ。なので、まだ2年ぐらいしか経ってはいないのですが、私自身がどのように変わったかを見てみたかったんですね。セルフカバーという形での収録ですが、まだキャラクターと新谷良子自身の差というものがそれほど大きくない時期で、しかもミルフィーユの歌が私の地に近すぎることもあって、どのように変化をつければいいのかがよくわからなかったので、歌ではなく、キーを半音上げたり、アレンジを変えたりすることで、差を出している感じになっています」
――ちなみに今歌ったら、ミルフィーユとして歌ったオリジナルとの差は出ると思いますか?
新谷「実はつい先日のイベントで歌ってみたんですよ。そのときはちゃんと差が出ていたような気がします(笑)。ライブでも、がっつりとバンドサウンドで歌ったりするのですが、あとでDVDで観ると、やっぱり全然違うなって思います。あと、イベントの時はリハのほうが恥ずかしかったです」
――恥ずかしいことがあったのですか?
新谷「今、この歌詞を歌うのが何か恥ずかしいんですよ。キャラソンの歌詞ということもあって、『若いな、この歌』とか思っちゃったり(笑)。本番はお客さんも盛り上がってくれるので、そのあたりはあまり気にならないのですが、リハーサルでは、歌詞をしみじみと噛み締めながら歌っているので、何か恥ずかしくなっちゃったんですよね」
――ちなみに「ピンクのバンビ」と「Lucky Girl」では、どちらが恥ずかしいですか?
新谷「『Lucky Girl』!」
――即答ですね
新谷「『ピンクのバンビ』は自分で詞を書いているということもあって、あきらめがつくんですよ。私自身、ミルフィーユと似ているとよく言われたりもしますが、やはりミルフィーユはミルフィーユで、『Lucky Girl』の詞は彼女のために書かれたものなので、自分の歌として歌うと、何か気恥ずかしいです」
Disc1 M-03 秋の空
[2003/3/07:1stミニアルバム「ピンクのバンビ」収録]
――続く「秋の空」も同じく「ピンクのバンビ」のミニアルバムからです
新谷「『ピンクのバンビ』は6曲入りなのに、3曲もベストアルバムに入っているんですよね。ビックリです(笑)」
――「秋の空」に関して何か思い出などはありますか?
新谷「『秋の空』はミニアルバムの中で一番最初にレコーディングした曲なんですよ。実は、当時のディレクターが『秋の空』のデモを聴いて、これを新谷に歌わせたいというところからこのミニアルバムの話は始まっています。この曲のデモを聴いたときに、私が歌っているイメージが沸いてきたらしいのですが、私自身ではまだ歌を歌う自分というイメージがなかったので、レコーディングのときはかなり迷った記憶があります」
――自分の中にないイメージが見られているということですね
新谷「しかも、どうやったらそれに追いつけるのかもわからない……。なので、すごく悩んだのですが、結局はすごくストレートに歌った気がします。当時の私にはストレートにしかできなかったのだと思うんですけど」
――ちなみに「ピンクのバンビ」のジャケットを今あらためて見るといかがですか?
新谷「若いですよね(笑)。子どもの顔をしています。何でZO-3(ギター)を持たされているんだろう……。多分、今で言うバンビポップ、この頃はまだバンビポップとは言ってなかったんですけど、ポップさやバンドっぽさを出したくてギターを持っているんだと思います。ただ、この撮影の日までギターなんか持ったこともなかったので、持ち方がわからず、すごく困った記憶があります(笑)。声優誌などで写真を撮ってもらったことはありましたが、ちゃんとした撮影自体、このときが初めてだったので、どういうポーズをとっていいのかさえも全然わかっていなかったですね」
――こうしてできあがったミニアルバムが出来たときの感想はいかがでしたか?
新谷「これが全国に届くとは思わなかったですね。サンプルができたとき、すごく感動した顔をしているんですよ、ディレクターが。でも私自身は、あまり実感がなかったです。『ギャラクシーエンジェル』のエンディングのクレジットで自分の名前が流れるのを見たときも、うれしいというより、何か変な感じがして……。同じ名前の別人なんじゃないかと思うぐらい、それが自分だという実感がなかったんですよ。何かそれと似た感じでした」
――実感が沸いてきたタイミングなどはありますか?
新谷「イベントでいろいろなところを周ったときですね。みんながCDを持ってくれているんですよ。イベントで、『買ってくれた人~』みたいなことをやるじゃないですか。するとみんなが持ってくれている。CDを買わないと入れないイベントだら当たり前なんですけどね(笑)。でもそれを見てすごいなって思いました」
――店頭に並んでいるのを見て初めて実感が沸くという方も多いですよね
新谷「私も秋葉原などのお店をたくさん周りました。お母さんも買ってくれていて、写メがきたり(笑)、そうやって徐々に実感が沸いてきた感じです」