Disc1 M-04 あいのうただから
[2003/09/26:2ndシングル収録]
――続く4曲目は「あいのうただから」ですが、面白いことに1stシングルの曲が収録されていないんですよね
新谷「『ワガママ date show』が入ってないんですよ。まずこれにはビックリしました。シングル曲では『ワガママ date show』と『Happiest Princess』の2曲が収録されていません。たぶん、あまりにも変化球すぎたのかもしれませんね」
――というわけで、2ndシングルになる「あいのうただから」ですが
新谷「これはライブで一番変わった曲だと思います。たぶん2007年の『chu→lip☆ARMY』からだったような気がするのですが、最初はわりと可愛らしい曲だと思っていたんですよ。Funtaさんが作る曲は、『秋の空』もそうですが、どこかしらに可愛さが残るので、レコーディングのときは楽しい感じで歌っていたんですけど、ライブで歌っていくうちにどんどん歌い上げる系の曲になっていって……。何か"魂込める系"の曲に変化していきました。こんな風になると思っていなかったので不思議でした」
――歌い方が変わったきっかけなどはありますか?
新谷「おそらく、この曲の扱い方がわかったんだと思います。今の私が歌うとこうなるんだ、というのが明確になった感じですね。そういう意味では、その当時の精一杯をCDとして残せて良かったと思っています。このCD音源と同じように歌うのは、もちろんできないわけではないのですが、かなり難しいと思います」
――このアルバムを聴いた後にライブで観ると、かなりちがった印象になりそうですね
新谷「まったく違ってくると思います。本当に不思議でした」
Disc1 M-05 ray of sunshine
[2003/10/22:3rdシングル収録]
――というわけで5曲目は国歌「ray of sunshine」です
新谷「国歌がようやくここで登場です(笑)」
――もし、この曲が入っていなかったらすごいことになりそうです
新谷「でもこの曲は7位だったんですよ。それもビックリしましたね」
――新谷さんが「ray of sunshine」を歌っているのを初めて観たとき、歌よりもファンの方にビックリした記憶があります
新谷「うちの国民は優秀なので(笑)。ライブに来ていただいた関係者の方も、『ファンの方、すごいね』って驚いて帰っていくことが多いです。やはりこの曲から始まっているんだと思いますね。『ray of sunshine』はすごく良くできた曲です」
――さすがは桃井はるこさんという感じですね
新谷「最初、モモーイが『跳べる曲を作る』って言ってくれて、私の名前も入れるみたいな話をしてくれていたんですけど、出来上がった曲を最初に聴いたときは、『あれ? これって跳べるのかな?』というのが正直な感想でした。ちょっとアンニュイっぽい感じもあるので、これでどうやって跳ぶんだろうって思ったんですよ。イベントなどでも、第3弾はモモーイだけどどんな感じ? モモーイだからきっと跳べるんでしょ? みたいなことをファンの方から言われるんですけど、私はその時点ですでにデモを聴いていたので、跳べる……のかな? みたいなあいまいな答えを返していました」
――それが最初の印象なんですね
新谷「それで、出来上がった曲をファンの方に聴いてもらったら、『すげー、跳べんじゃん!』みたいなことを言われたんですけど、私はまだ、『え? これでどうやって跳ぶの?』って思っていたのですが、それが今ではこんなことになっちゃって(笑)。モモーイはやっぱりすごいなって、まだ私には跳べる、跳べないの差がわかっていなかったんだなって思いました」
――さすがはモモーイです
新谷「モモーイもファンの方に聞かれて、『超跳べる曲にしたよ』って言ってくれていたみたいなのですが、それでも私の中では『どこで跳ぶんだろう?』って思っていたんですよ。それが今では、一番跳べる曲になってしまって(笑)」
――私も、ライブで観て曲のイメージが変わった記憶があります
新谷「やっぱりそうですよね。実際、レコーディングのときも"跳べる"イメージでは歌っていないので、そういう意味では、ライブとCDのテンションがもっとも違っている曲かもしれません」
――意外とCDのテンションは大人しめですからね
新谷「そうそう。いい曲風に歌っているんですよね(笑)。でも、この曲がなかったら今の新谷はなかったかもしれません。この曲によって明確な方向性が見えてきた感じです」