今回新たに追加されたiPhone 12 miniは、5.4インチのディスプレイを搭載した小型モデルだ。5インチオーバーの製品を「小型」と呼ぶことに多少違和感を覚えるものの、実際のサイズは幅、高さ、重さいずれもが、4.7インチディスプレイ搭載のiPhone SE(第2世代)より下回っている。さすがに第1世代のSEよりはやや大きいが、薄さはminiのほうが勝っており、防水機能やデュアルカメラ、非接触充電機能を搭載していることを考えると驚異的ですらある。

第2世代SEが大きい理由の一つが、iPhone SEにはホームボタンが残っており、上下のベゼルを小さくできない点だ。奇しくもホームボタンは、新型コロナの流行によりマスクをする機会が増えている現状で、Face IDよりも便利で確実な生体認証手段として需要が高まってしまっている。小ささだけを重視するならiPhone 12 miniは非常に魅力的なのだが、利便性を考えるとTouch IDの存在も無視できない。

本体価格も2倍近く違うので一概に比較は難しいが、個人的にはminiがかなり魅力的に映っている。これから購入を考えている人は大いに悩まされるだろう。