◆Metro Exodus(グラフ38~44)
Metro Exodus
4A Games
https://www.metrothegame.com/
設定方法はこちらに準ずる。今回はUltraプリセットを利用した。ところでMetro ExodusはRay Tracing及びDLSSにも対応している(Photo16)。そこで今回はRay Tracing/DLSSなしと、両方ありの2パターンでデータを取った。実線が両方なし、破線が両方ありとなる。
ということでまずはOverall。平均フレームレート(グラフ38)を見ると、やはりGeForce RTX 3080の性能の高さは一目瞭然であるが、Ray Tracingを有効にすると丁度一段性能が落ちて、GeForce RTX 2080Ti相当といった感じになる。もっともこれは他も同じで、GeForce RTX 2080 TiはGeForce RTX 2080 Super相当に、GeForce RTX 2080 SuperはRadeon RX 5700XT相当になる感じだ。この傾向は最大/最小フレームレート(グラフ39・40)にも反映されている。
それはそれとして、フレームレート変動を見てみると、ちょっと面白い。もともとMetro Exodusの場合、80~95秒あたりが一番GPU負荷が高いところで、例えば2K(グラフ41)であってもRadeon RX 5700XTとかGeForce RTX 2080 Superだと60fpsを切っているのだが、GeFore RTX 3080は70fps弱、Ray Tracing Onでも60fps強を確保しており、明確にここで性能差が見て取れる。逆に40秒前後のピークを見ると、GeForce RTX 2080 TiとGeForce RTX 3080のグラフがほぼ重なっており、ちょっとCPUがネックというか、GPU性能を使い切れていない感じだ。これが負荷が増える2.5K(グラフ42)~4K(グラフ44)になると、もうグラフが完全に分離しており、実際4KあたりになるともうGeForce RTX 3080が唯一Playableという感じの結果になっている。
もう一つ面白いのは、2K~3KあたりだとRay Tracing On/Offで結構明確にグラフが異なっているのに、4Kに関してはかなり重なっている事だ。変な話だが、この程度の性能差ならRay Tracing Onにしても良いと思える。ちょっと不思議ではあるが、そうした傾向が読み取れる結果となった。
◆Red Dead Redemption 2(グラフ45~51)
Red Dead Redemption 2
Rockstar Games
https://www.rockstargames.com/jp/games/info/reddeadredemption2
設定方法はこちらに準ずる。Quality Preset LevelはLevel 14の"Favor Quality"とした。こちらもフレームレート変動をOCATで取得している。
平均フレームレート(グラフ45)はまぁ妥当というか順当な結果であるし、最大フレームレート(グラフ46)も同じくである。最小フレームレート(グラフ47)があてにならないのは、やはりフレームレートが暴れているためである。
ということでフレームレート変動(グラフ48~51)を見てみると、Horizon Zero Dawnほどではないにせよ、こちらも細かくフレームレート変動が発生しているのが判る。最小フレームレートがあてにならないのは、この細かなフレームレート変動のためである。それはそれとしてフレームレートを見てみると、2.5Kあたりまでは一応4製品とも60fpsをクリア(Radeon RX 5700XTはちょっと怪しいが)しているが、3KになるとそのRadeon RX 5700XTとGeForce RTX 2080 Superが脱落。4KになるとGeForce RTX 2080 Tiも脱落で、GeForce RTX 3080が4Kでもプレイ可能な唯一のカードになっているのは流石というべきだろう。
◆Shadow of the Tomb Raider(グラフ52~58)
Shadow of the Tomb Raider
SQUARE ENIX
https://tombraider.square-enix-games.com/en-us
設定方法はこちらに準じる。QualityはHighestとした。ちなみにShadow of the Tomb Raiderも、当初からRay Tracing対応としてアピールされていたゲームであり(DLSSには未対応)、なのでこちらもRay Racing On/Offの両方でデータを取っている。
さてまず平均フレームレート(グラフ52)や最大フレームレート(グラフ53)を見ると、先のMetro ExodusよりもRay Tracing Onにした場合のフレームレートの落ち方が激しい。GeForce RTX 2080 TiがRadeon RX 5700XT相当まで性能が落ちる訳で、このあたりはプログラム側の実装次第なのだろうとは思うが、なかなかインパクトがある。それでもGeForce RTX 3080だと4Kでも平均で53.5fpsを確保しているのは流石ではある。4K Playableか? と言われると厳しい所で、Ray Tracingを併用するなら3Kまで、という感じだろうか? 最小フレームレート(グラフ54)もRay TracingをOnにすると露骨に落ちるあたり、本当に負荷が高くなっているようだ。
実際にフレームレート変動(グラフ55~58)を見てみると、非常に面白い。Ray Tracing Onにした場合、40~60秒あたりで強烈にフレームレートが下がるからだ。シーン的に言えば酒場のあたりで、確かにRay Tracing映えはするものの、負荷も強烈なところである。0~40秒もやはり負荷は多いが、40秒以降に比べるとまだマシ、という感じである。ここで3K(グラフ57)だと、この40秒前後のフレームレートがGeForce RTX 3080だとRay Tracing Onでもなんとか60fps弱が維持できており、ところが4K(グラフ58)だとここが40fpsあたりまで下落している。GeForce RTX 3080をもってしても、Ray Tracing Onではやはり4K Playableとは言えない、という結論になるだろう。とはいえ、2000シリーズからの性能の伸びは素晴らしいし、Ray Tracing Offだと4Kで80fps近くを確保できているから全く問題は無いのだが。
◆Tom Clancy's The Division 2(グラフ59~65)
Tom Clancy's The Division 2
Ubisoft
https://www.ubisoft.co.jp/division2/
設定方法はこちらの"Tom Clancy's The Division 2"に準ずる。QualityはUltraとした。
平均/最大/最小フレームレート(グラフ59~61)を見ると、GeForce RTX 3080はGeForce RTX 2080 Superの倍とは言わないまでも5割増し以上のフレームレートを実現出来ており、もう素直に性能が出ている格好だ。フレームレート変動(グラフ62~65)を見ると、細かく変動はあるにはあるが、最小フレームレートに大きな影響を与えるほどのものではなく、それもあって綺麗にグラフが分離している。特に4K(グラフ65)では、GeForce RTX 3080はほぼ70fpsを維持しており、立派に4K Playableとしていいだろう(GeForce RTX 2080 TiはQualityを下げれば60fpsは確保できそうだが)。