◆Borderlands 3(グラフ17~23)
2K Games
https://borderlands.com/ja-JP/
Borderland 3は平均フレームレート(グラフ17)を見る限り大きな差はみられない。最大(グラフ18)/最小(グラフ19)フレームレートはそれなりにバラけるが、最小フレームレートでちょっとRyzen Threadripper 2990WXが低めという程度である。
実際にフレームレート変動を見てみると、2K(グラフ20)だと前半は意外にもRyzen 9 3900Xが低め、広範はRyzen Threadripper 2990WXが低めと面白い傾向で、これが2.5K(グラフ21)だと差がなくなる。3K(グラフ22)だと前半Core i9-10980XE有利に見えるが、実は性能差はそれほど大きくない。4K(グラフ23)はグラフ21をちょっとだけバラけさせた、という程度。Ryzen Threadripper 2990WXであっても、Borderland 3の利用には支障はないというのは面白い結果である。勿論Ryzen Threadripper 3960Xであっても問題はないが。
◆F1 2019(グラフ24~30)
Codemasters
http://www.codemasters.com/game/f1-2019/
逆にきっちりRyzen Threadripper 2990WXが他と分離しているのがこちら。最大フレームレート(グラフ25)のみ、それほど分離している感じにはならないが、平均(グラフ24)・最小(グラフ26)に加え、フレームレート変動(グラフ27~30)も綺麗に他と分離している。逆に言えば残り5製品の間に大きな違いはない、という言い方も出来る。強いていうのであれば、Ryzen Threadripper 3960Xがあまり振るわないというか、Ryzen 9 3900X並の成績に落ち込んでいるのがちょっと気になるところではある。ただそれも強いて言えば、という程度でしかない。Core i9-10980XEは? というと、2K(グラフ27)ではちょっと高めだが、その後は中団に飲み込まれているという感じだ。
◆Far Cry New Dawn(グラフ31~33)
UbiSoft
https://ubisoft.co.jp/fcnd/
Threadripper系列が概して振るわないのがこちら。元々Previewの時にその傾向はあったが、どうもThreadripperのアーキテクチャと相性が宜しくないらしい。平均フレームレート(グラフ31)を見ると、Ryzen Threadripper 3970Xも酷いが、それに輪を掛けて酷いのがRyzen Threadripper 2990WXである。この傾向は最大(グラフ32)・最小(グラフ33)ともに変わらない。
Photo05~Photo10が、2Kにおけるそれぞれのフレームレート変動のキャプチャであるが、とにかくRyzen Threadripper 2990WXと3970Xは細かなフレームレートの振動が発生しており、これが平均フレームレートを下げている要因の一つとも思える(Ryzen Threadripper 2990WXはそもそも絶対的なフレームレートそのものが低い)。Ryzen Threadripper 3960Xは、3970Xに比べれば多少マシではあるが、それでも細かい振動が発生している事に変わりはない。なぜ、という問いの答えは持ち合わせていない(それこそTerry Makedonにでも解析を依頼したいところだが、GeForce RTX 2080 Superを使っているとそれも難しい)が、Ryzen Threadripper 2990WXから3960X/3970Xになってチップ間接続の方法が完全に変わったにも関わらず、こうした問題が出るアプリケーションは存在する事は留意しておく必要がある。