◆TMPGEnc Video Mastering Works 7 V7.0.12.14(グラフ8)

ペガシス
http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/tvmw7.html

  • グラフ8

さて、異様にRyzen Threadripper 2990WXの性能がやけに悪いが、以前テスト行った時の性能と比較すると(厳密に言えばTMPGEncのバージョンが違うが)やっぱり同じ程度だったことを考えると、どうもこういうもののようだ。前回はRyzen 7 2700Xとかとの比較だったからそれでも優位性が保たれたが、今回は競合が悪すぎたということか。一方Ryzen Threadripper 3960Xの性能はまぁ妥当なところだと思う。

◆DxO PhotoLab 2 V2.3.2.265(グラフ9・10)

DxO Labs
https://www.dxo.com/ja/dxo-photolab/

  • グラフ9

  • グラフ10

テスト対象が増えてちょっとグラフがデカくなりすぎたので、α7 IIとE-M5でグラフを分けた。さて、α7 II(グラフ9)の方は先のグラフ8に傾向が近いが、Ryzen Threadripper 2990WXの性能がそこまで悪くないのは、Thread間の同期の頻度が少ないためではないかという気がする。もっとも、絶対性能で言えば16コアのRyzen 9 3950Xに及ばない程度(これはグラフ9も同じ)というあたり、32コアの意味が現在では非常に薄くなってしまっている気もする。Ryzen Threadripper 3960Xについては、構成を考えると妥当な性能だと思う。

◆3DMark v2.10.6799(グラフ11~16)

UL Benchmarks
https://benchmarks.ul.com/3dmark

  • グラフ11

  • グラフ12

次いで3D系を。まずグラフ11・12がOverallで、ここでもRyzen Threadripper 2990WXのスコアが飛び抜けて悪いが、こちらも描画負荷が上がると性能差がなくなるあたりは判りやすい。一方Ryzen Threadripper 3600Xは概ねRyzen Threadripper 3700Xに同じで、どうかするとやや上回っている事があるのは、Base Clockが3.8GHzとちょっとだけ高い事に起因するのではないかと思う。

  • グラフ13

  • グラフ14

  • グラフ15

  • グラフ16

Graphics Test Detail(グラフ13・14)でもやはりRyzen Threadripper 2990WXの性能が低い(特に負荷の低いIceStormなどで顕著)というのは、要するに描画コマンドの発行が間に合ってないためと思われる。逆にRyzen Threadripper 3600Xは優秀な成績で、ほぼRyzen Threadripper 3700Xに並んでいる。まぁTimeSpyを除くと原則DirectX 11ベースだから、当然Multi-Thread性能は無関係になるわけで当然ではあるのだが。ただ、ではMulti-Thread性能が効きそうなCPU/Physics Test Detail(グラフ15)は? というと、ここでも芳しくない。当然Combined Testでも、(GPU負荷が重すぎてCPU性能が殆ど関係ないFireStrike Ultraはともかく)やっぱり低めに推移している感じだ。

逆にRyzen Threadripper 3960Xは妥当な結果だとは思うが、Combined TestでSkyDiverはRyzen Threadripper 3960X有利、FireStrikeはRyzen Threadripper 3970Xが有利、という結果もちょっとよくわからない。更に言えば、SkyDiverのみ、妙にCore i9-10980XEが突出しているのもいまいち理解に苦しむところである。