ということでRyzen Threadripper 2920X/2970WXを含む8製品の性能を見てきたわけだが、筆者としての見解は次のようになる。

  • Ryzen Threadripper 2920X:確かに価格は(Ryzen Threadripper 2950Xに比べれば)お安めであるが、この性能と消費電力であれば、ほぼ同等の価格で入手できるRyzen Threadripper 1950Xを考えても良いように思われる。
  • Ryzen Threadripper 2970WX:ワークステーション的用途に関して言えば、確かにRyzen Threadripper 2990WXには負けるものの、他のCPUを圧倒する性能で、しかもお値段は結構お安い。この用途限定でいえばコストパフォーマンスは悪くないかも。

Dynamic Local Modeに関して言えば、特にGameでほどんど遜色ない(例外はFar Cry 5くらい)結果になったが、これはGeForce GTX 1080がボトルネックになっているという部分もあるわけで、例えばGPUをGeForce RTX 2080に変えたら、また違った結果になった可能性が高い。とは言え、ソフトウェアの対応だけでここまで頑張ったのは称賛に値すると思う。

Gaming Platformとしてどうか? というと、GeForce GTX 1080レベルのGPUであれば、Ryzen Threadripper系は悪くないだろう。特に配信を並行してやるような用途にはすごく向いている。

ただ、GPU性能をもっと高いものにする場合、Single Thread性能が思いっきり効いてくるのが実情だけに、ちょっと厳しいところはあるかもしれない。その意味では、今後はもう少し性能の高いGPUを使って評価することを考えたいと思う。