Appleはアクティブユーザーベースに加え、「サブスクリプションユーザー数」を指標としているのが分かっている。今回の2018年第3四半期決算でTim Cook氏は、3億人が、なんらかのAppleの定期購読サービスを利用していることを明らかにした。
このサブスクリプションサービスには、Apple Music、iCloud追加ストレージ、アプリのサブスクリプション契約などが含まれている。
Apple Musicの売上高は前年同期比で50%成長した。3カ月の試用中のユーザーを含めると、5,000万人が利用しているそうだ。
先行する音楽サブスクリプションサービス「Spotify」は7,500万人の有料会員を集めているが、2018年夏の段階で、米国市場ではApple MusicがSpotifyを有料会員数で上回ったと報じられており、より高い成長率での拡大を続けている。また、iCloud追加ストレージの売上高も前年同期比で50%増を記録し、第3四半期として過去最高の数字となった。サブスクリプションサービスの利用者増が、サービス部門の成長を伸張させていると言って過言ではないだろう。
またApp Storeについても、6月期の決算の売上高が過去最高を記録し、開発者に対して、これまでに1,000億ドルの利益分配を行ってきたことをアピールした。
iPhoneやMacなどのクロスプラットホーム向けに提供するアプリや、バージョンアップを伴いながら持続可能なビジネスモデルを模索する開発者にとっては、購読型サービスへの移行は魅力的な選択肢となっている。
Appleとしては、そうしたサブスクリプションモデルがApple IDと紐付くことで、Apple IDを生かせるプラットホーム、すなわちiPhoneやiPad、Macなどの継続的な利用を促進させられる。サブスクリプションを、自社・開発者で後押しする大きな動機がある、というわけだ。