なるべくキーボードの種類に依存しないように、と先述したが、それでも気になることが実のところある。それは、キーボードの打鍵感だ。薄型化やホコリ侵入の解消で、この部分は間違いなく犠牲となる。

先ほどのバーチャルキーボード化するのは、行き過ぎ過ぎたアイディアだ、と自分でも感じる。なぜなら、打鍵感がゼロになることを意味するからだ。もっとも、トラックパッドのようにTapTic Engineで感触フィードバックを作り出すのは、やってやれなくはないだろうが。。

しかし、長らく慣れてきたキーボードを叩く感触や、それによって作り出されるリズムのようなものは、問題解決の過程で、ノスタルジーのようなものへと変化していくのかもしれない。果たして、皆さんはどう、お考えだろうか。

松村太郎(まつむらたろう)


1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura