様々な製品の修理しやすさを評価する「iFixit」は、今回のMacBookシリーズのキーボードの問題について、ブログで見解を述べている。これによると、事の発端は2015年のバタフライキーボード採用以前の、2012年に遡るという。
2012年、AppleはRetinaディスプレイモデル搭載の15インチ、13インチMacBook Proにおいて、ハードディスクや光学ディスクドライブを排除し、フラッグシップモデルとしては、これまでにない薄さを実現する。内部で駆動するパーツを極力減らし、高速化を図ると同時に、ディスプレイの高画質化、本体の薄型化を推し進め、現在のMacBook Proシリーズへの布石とした。
その2012年モデルのMacBook Proシリーズでは、キーボードとバッテリーをのり付けすることでスペースを削減しており、修理の際にはそのユニットごと交換しなければならなくなった。そのためiFixitは修理しやすさを10点中2点に下げ、翌年2013年には1点としている。
2016年モデルのMacBook Proでは、キーボードとバッテリー、スピーカーなどが一体化したユニットとなり、キーボード交換にはこのすべての交換が伴うことになる。そのため、修理費は高額となるという状況になっていた。
今回のリペアプログラムは、その修理費をApple自身が負担することになるのだ。iFixitは修理しやすく設計しておけば、このような事態になったとしても負担は軽減できただろうと指摘する。