耐久性に関しては長期間使ってみないとわからないが、ロジクールのトラックボールは、ボールの玉受けに耐摩耗性に優れている酸化アルミニウムを使っており、長期間の使用に耐えるだろう。

本体左部分。親指がかかる部分はプラスチック素材(手前)だが、手のひらがかぶさる部分(奥側)はしっとりとしたマット調となっている。ベース部分(下部)は、肉厚のステンレススチール板を使用しており安定感抜群だ

また、同社の通常グレードのマウスでは、耐久性が300万回のマイクロスイッチを使っているが、MX ERGOの場合、マイクロスイッチの耐久性は1,000万回となっており、単純計算で3倍以上持つ。経験上、光学マウスでもトラックボールでも真っ先に壊れるのは(左)クリックスイッチなので、これはうれしい。その意味では筆者の使い方でも「あと10年は戦える」と期待している(ちなみに保証期間は2年)。

ボタン数は9個、水平スクロールが可能に

スイッチの話が出たところで、気になるボタン関係の話を。中央ボタンは一般的なホイール付マウス同様に、3ボタン+ホイールで、チルトによる左右スクロールが行える。加えて左側に前後ボタンとボール感度切替ボタン、そしてホイール下に接続先を変えるEasy-Switchボタンを備えた計9ボタンだ。

Easy-Switchボタン以外はLogicool Optionsのソフトウェアで変更することができる。以前使っていたM570はチルトホイールがなかったので、まだ多ボタン環境にする価値を見出していないが、一応チルトは「進む・戻る」に割り当ててみた。

Logicool Optionsの画面。マルが付いている6つのボタンは機能をカスタマイズ可能だ

標準ではボールの脇にあるスイッチを押すと感度を下げる事ができる(上の画面でいうと右側の図)。筆者の場合、撮影したデジカメデータのトリミング作業で使うことが多いが、細かいポインタ操作に便利だった。マウスの場合はクリック操作でポインタがズレることもあるが、トラックボールは、本体を持ってもボールに触れなければズレが生じないし、感度を下げる事でより微妙な操作が行えるので、これもうれしい。

ポインタの感度(速度)はLogicool Optionsで設定できるが、ボール横のスイッチで2段階に切り替えることができる