筆者は先日、ライブ配信プラットホーム企業「Livestream」の開発者と話す機会があったが、そこでの「iPhoneファースト、より大きなビジネスのスケールはAndroid」という戦略が印象に残った。
Livestreamは、単体でスイッチングしながらストリーミング配信を実現するウェブカム「Mevo」を開発し、昨年から販売している。これまでは、iPhone向けのみにアプリを開発してきたが、遅れてAndroid版を先頃リリースした。
iPhoneの方が単一のデバイスやOS向けの開発で済むため、アプリ開発初期には最適だという。しかし20億人のアクティブユーザーを抱えるAndroidプラットホームは、販売数の面では無視できない。加えてiOS向けアプリ開発よりも制限が少ないということで、Androidアプリのほうが開発しやすく、多機能化を実現しやすいと言う。
もちろん、AppleがiOSのバージョンの断絶を最小限に食い止めていることが「iPhoneファースト」という価値を開発者に対するアピールへと繋がっているのだが、ビジネスをその次の段階へと拡大させるためには、Androidへの注力、というフェイズが待ち受けているのだ。
ちょうど、Facebookに買収される前のInstagramも、同様の戦略で成長していったと、筆者は記憶している。