Appleは自前のラボを拠点として活動量計測のアルゴリズム作りから取り組んでいるし、Apple Watch Series 2でGPSや防水機能を採用し、またNikeモデルを登場させたあたり、依然としてスマートウォッチを含むウェアラブルデバイスが、アクティビティトラッカーを中心に動いていくと考えているはずだが、Apple WatchもまたPebbleと同じように、アクティビティトラッカーは、数ある機能の1つとしてとらえている節がある。Apple Watchは、iOSベースで、開発者がiPhoneアプリに含める形で、スマートウォッチ向けのアプリを作ることができる。iPhoneと組み合わせて利用するApple Watchの性格から考えて、iPhoneアプリとのコンビネーションでの配信は合理的であると言えよう。iPhoneがそうであったように、アプリ開発者に対して、Apple Watchのハードウェアとソフトウェアを使った新しい使い方を考えてもらおうとしているのだ。
例えばPokemon GOで追加されたApple Watch向けアプリは、スマートフォンに触れずにタマゴのふ化のための歩数をカウントすることができ、ポケストップでアイテムを回収することができる。またポケモンに遭遇したときも知らせてくれる機能を備える。自分の行動が作用するARゲームのインターフェイス、という使い方がここに見い出せるのだ。
2017年は更なる可能性を発見できるのではないか、と期待している。というのも、人々がスマートウォッチそのものに慣れ、より新しい使い方を受け入れられるようになってくるタイミングだと思うからだ。