スマートフォンの可能性を模索する一方で、シニア向けの二つ折り携帯電話、らくらくホンシリーズの開発も継続している。

今回の新機種「らくらくホン F-02J」は外観・操作性を維持しつつ、文字の見やすさ、声の聴きやすさなどを向上させたモデル。なかでも最大の特徴として、振り込め詐欺への有効な対策となり得る「迷惑電話対策機能」を搭載した。

同機能は、登録されていない相手から電話がかかると、自動で通話音声を録音するというもの。具体的には音声着信時、利用者には知らない相手からの電話であるとの注意喚起が行われ、同時に相手には音声が録音される旨のメッセージが流れる。詐欺が目的の電話なら、声が録音されることには抵抗感がある。同機能は犯罪の抑止に一役買いそうだ。

迷惑電話対策機能のイメージ。登録していない番号から電話がかかると、自動で通話音声の録音を開始する。振り込め詐欺の抑止につながる

法人向けには「ARROWS M357」を発売する。林田氏によれば、原稿の法人モデルは3つのポイントで好評を得ているという。

1つめは、開発・生産・保守・サポートまで全て国内で対応している点。専門技術者が法人の困りごとに対してサポートするので、安心して利用できるとのこと。

2つめは、法人ならではの細かい要望に応えられる点。アプリの追加、追加抑止といったカスタマイズのほか、新たにFeliCaカードのモバイル決済にも対応した。これにより、デリバリー業者、イベント会場、個人商店、移動販売などで手軽にモバイル決済できるようになる。

3つめは、防水防塵・堅牢性・バッテリー駆動時間の長さといった点。省電力技術など、富士通独自のノウハウが評価されたものと言えるだろう。

法人向けスマートフォン「ARROWS M357」