次にロフトワーク賞として、全チームの中でも特に反響が大きかったAチームの「New Air[無重力特区]」が選ばれた。

ロフトワーク賞を受賞したAチームの「New Air[無重力特区]」の発表

これは、すべてのものがプカプカ浮いていて、上も下もない重力から解放された世界を滋賀県の上に作るアイデア。建物も浮いているため不動産の価値や交通形態が変わり、人の交流自体もどんどん変わっていく。出前も配達ではなく投げて届けるなど、価値観や世の中のシステムがガラリと変わる。

そうした世界ではマジックテープを利用したくっつける“接着ファッション”や3次元GPSのようなものがトレンドになるという、文字どおりぶっ飛んだアイデアが審査員・参加者に大受けだった。Aチームはその具体的なストーリーとして、無重力により新しい力を得たシニア、ハイーパーG(爺)が活躍する未来を描いた。

審査員の川田氏は、選考理由として「僕らが選ばなければ誰も選ばないだろうなと思った。メンバーの人がプレゼンしている時の目もやばかった」と冗談交じりでコメント。長谷川氏は「無重力特区を滋賀県の上に作るという、シチュエーションを限定した発想が身近に感じられて面白かった。キャラクターやセリフもユニークだった」と脚本家らしい感想を述べた。Aチームには賞として各メンバーにアイデアをすぐに描けるオールインワンノート「SKETCH NOTE by abrAsus×FabCafe」とFabcafeクーポン券1,500円分が贈られた。

Aチームのメンバーと審査員の川田氏(右端)、長谷川氏(左端)