日本は世界と比較しても高い水準の4G LTE回線が敷かれている。おそらく3Gから4Gへのカバー率の推移も世界で早い部類に入るだろう。日本は、3G回線も早いタイミングで普及し、iモードなどのモバイルインターネットを一大ビジネスに押し上げる原動力となった。
しかし現在はiPhoneなど、スマートフォンの時代である。さらに、文字中心のサービスから、画像、動画、3Dといったよりリッチな体験へと移行しており、「高速大容量」の通信をいかに安く提供するかに、ニーズが集まっている。
本連載でもたびたび紹介するように、筆者は米国で、第3位争いを展開しているキャリア、T-Mobileを利用している。たまに訪れる州立公園では2Gでの接続になってしまうなど、サービスそのものにはムラがあるが、満足度は非常に高い。
T-Mobileとしても、そのサービスのムラを埋めるため、自宅のWi-Fiを利用して通常の電話番号での音声通話が利用できるようにするWi-Fi Callsを提供し、Wi-Fiルーターまで無料で配布している。「自宅の電波が悪くて……」というユーザーの不満をかき消すインフラ側の施策をきちんと打ち出している。