アイ・オーのNASにWD Redを採用した理由

アイ・オー・データ機器 事業戦略本部 企画開発部 企画2課の宇津原武氏

アイ・オー・データ機器の宇津原氏は、同社のNAS製品がWD Redを採用した理由という、イベントにガッツリ合致するテーマで講演。

かつて、NASのトラブルとしてHDD不良が多くを占めていたものの、HDDの保証期間は一年(本体は3年)とチグハグだった過去を紹介。

NASにエンタープライズ用HDDを採用すると大幅なコストアップになってしまうが、WDからWD Redを紹介され、これを石川県の工業試験場に持ち込みテストを行った。結果は他のHDDよりも振動が少なく、バラツキも少ないことが判明。さらに、WD Redが24時間×7日(常時稼働)を前提とした設計だったことで、採用が決定したと語った。

筐体のほうも、HDDベイの振動に耐えるべくリベット止めでフレームを作り、空冷ファンが劣化したときの振動がHDDに悪影響を与えないように特殊なネジを採用するなど、信頼性を重視した製品にした。企業向けのNAS製品は、本体・HDDともに3年保証にしている。

【左】同社のビジネス向けNAS「LAN DISK」の歩み。自社設計筐体の法人向け。【中】コールセンターへの情報をもとに分析した結果。単独の理由ではHDD故障がダントツ。【右】そこでWDから提案されたのがNAS専用のHDD「WD Red」

【左】石川県工業試験場に持ち込んでテストした結果、明らかに振動が少なく、かつバラツキも少ない。【中】筐体設計に関しても、赤枠で囲ったHDDベイはリベット止めで強度を確保。ほかにも工夫が施されている。【右】ハードだけではなく、専用ソフトや保証サービスも充実している