――第2弾は冬商戦を狙う形ですか。
やっぱり家電メーカーなので、商戦期は大事だと思うんです。次は冬商戦、11月あたりですね。第1弾は約2カ月で作りましたが、11月の冬商戦まではあと約3カ月ある。今回と比べて期間も長いので、面白いものが作れるんじゃないかと。今は眠らせて、半年かけて作っている製品もありますし(笑)。カラーも変わります。今はブランディングと、どのタイミングで何を出すかの調整が楽しいですね。
もともと携帯電話のプロダクトマネージャーをやっていたので、複数の端末を同時に開発していくことが普通だったんです。携帯電話の開発は2年くらいかかるので、当時はペンギンケータイ「CA007」を作りながら、「G'zOne」の新モデルを考えつつ、来季のNECモデルを進めるという並行作業を常にやっていました。
ですので、24製品を並列して、今回発表しないものを来季分として開発していくマルチタスクの進め方は苦じゃないんですよね。私の頭の中に開発期間と製品を並べたExcelシートがあってですね(笑)、ここで揃えて刈り取ろうとか、いつも縦軸横軸で考えています。
――最後になりましたが、UPQの由来を教えて下さい。
UPQの由来は、もうそのままです(笑)。生活だったり、気持ちだったり、「いろいろなもののクオリティをアップしたい」というところから来ています。Qはクオリティ(Quality)のQです。
私、ルーチンワークが嫌いなんです。何か考えることがすごく好きで、カフェをやっている時も毎日一緒だとつまらないから、季節ごとのパンケーキを作ったり。そうすれば、「あそこのパンケーキ、こんな盛り方してきたぞ」と競争相手が出てきて、切磋琢磨できるなと。
闘争心じゃなくて、仲間がいて知恵を絞り合うのが楽しいんです。三日三晩寝ないで準備して、頑張って練習してようやく世に出せる、本気の文化祭をやっている感覚です(笑)。技術のあるエンジニアの皆に「一生懸命やってみると、こんなに面白いことができるんだよ」と、勇気を与えたい。がむしゃらにものづくりの話ができる人達がもっと増えればいいなと思っています。それだけです(笑)。
――ありがとうございました。