――そしてUPQの設立につながるわけですね。8月6日の発表会から製品を実際に売り始めてみて、反響はどうですか。
おかげさまで、全製品で初速は良かったですね。特に良かったのは、SIMロックフリースマートフォン「UPQ Phone A01」と透明キーボード「Q-gadget KB01」、4Kテレビ「Q-display 4K50」でしょうか。「UPQ Phone A01」は、初回分が完売しました。防水アクションスポーツカメラ「Q-camera ACX1」も、残りの在庫が半分くらいになって、もう一回中国に行って増産かけなきゃ、という状態です。こんなに反響があるなんて、思ってもいなかったです。
モノって、誰かに届けてなんぼだと思うんです。家電メーカーが作っているものは、生活を便利にするものだけど、食料や住居と違ってなくても誰も死なない。そういうモノを手にとってもらえることが有り難いし、対価ももらっているので、人へ届けるところまでがものづくりだと思っています。「作ったけど売れなくてもいい」というのは自己満足ですね。
届けて、フィードバックをもらって、また製品を作る。こういうコミュニケーションを介することが、ものづくりの魅力だと思っています。今はトライ&エラーの面もありますが、中途半端なものは作りたくないですね。だから今は床に転がって寝るくらい忙しくてもいいかなと(笑)。
――メディアにも数多く取り上げられましたね。
Webの記事を書いてもらった影響で、実店舗に置きたいというお話も多くあって、今度は「昭和のものづくり」として、古き良き営業周りをすることになりそうです(笑)。9月12日からは、生活提案型の家電店「二子玉川 蔦屋家電」で初の店頭販売も開始します。
イヤホンやスピーカーといった音系のアイテムは、やはり店頭で実際に聞いてみて判断するものなので、ネットだけじゃなくて、店頭で展開できるのは有り難いですね。蔦屋家電では、12日から4日間、製品展示販売会やワークショップもやります。