マンハッタンの極上ステーキ
我々の目の前にプライムステーキの皿が置かれた。ものすごいボリューム。分厚いミディアムレアのステーキ肉がマリンバの音板のように並んでいる。ウェイターはそっと丁寧に置いてくれたにも関わらず、私には「ドン!」という音が聞こえたような気がした。
その一片(といっても小振りな羊羹ほどの大きさがあるのだが)を皿に取ってナイフで一口大(キャラメル入りのサイコロほどの大きさ)に切り、口に入れる。その刹那、これぞ牛肉の旨味といわんばかりの滑らかな肉汁がじゅわっと口中に広がり、香ばしい炭の香りが鼻腔をふわっと撫でて抜けていった。まさに麻薬的。あぁ、ステーキ万歳! そうだ、オレは肉の国アメリカにやって来たぞォ!!
ちなみに、ウルフギャング・ステーキハウスはマンハッタンに3店舗を展開するが、吉田さん曰く「ここ(トライベッカ店)が一番!」とのこと。
会計時にH氏が若干青ざめていたように見えたのは、肉の食べ過ぎによる胃もたれか、社内的に経費処理が困難な請求額によるものなのか、定かではない。