Windows 10への期待が高まるWP8.1最後の端末

全体として、MADOSMAは3万円という価格に比べて動作も快適だし、使い勝手もそれほど悪くはない。WPはベンダーに対する縛りが強く、メーカーが独自性を出しづらい領域であり、ソフトウェアとしてのWPは、ほかのWP端末であるLumiaなどと差はない。

ただ、マウス・コンピュータは日本語対応のためにさまざまな取り組みをしており、例えば日本語表示がおかしくなるマイクロソフト純正アプリのバグ報告をして改善をさせるなど、いまいち取り組みが遅れているマイクロソフトにハッパをかけていると言ってもいいだろう。

久しぶりに、日本で正式に使えるWP端末として登場したMADOSMAは、国内で正式に使える「最後のWP8.1端末」といってもいい(日本マイクロソフト社内向けの端末はあるが、アレは特別)。プラスワン・マーケティングがWindows 10搭載スマートフォンの開発を発表しているが、国内で使えるWP8.1端末としては唯一の製品。

WPの真価が発揮されるのは、Windows 10 Mobileが登場し、Windows PCとの連携とアプリの強化が実現したあとだろう。アプリに関しては、Windows 10によってPCとの垣根が取り払われ、対応端末が一気に増えることで、参入する開発者も増える可能性が指摘されている。そううまくいくかどうかは未知数なところではあるが、今後に期待したい部分ではある。

Windows 10ではブラウザも刷新されるため、現在動作が怪しいWebアプリ系が動作するようになれば、Google系のようにブラウザベースのサービスも少しは使いやすくなるだろう。

今までWindows PCを作ってきたマウス・コンピュータは、スマートフォンだけでなくタブレットもスティックPCも、すべて「Windows PCへの架け橋」を期待しているという。MADOSMAでWPの存在感を示し、Windows 10 MobileでさらにWindows PCを活性化させたい考えだ。

もっとも、現時点でMADOSMAがWindows 10にアップグレードできるかどうかは未定になっている。WP8.1としてだけでなく、Windows 10スマートフォンとして利用できるようになることを期待したい。