情報の活用とプライバシー問題のトレードオフ
「Googleのサービスを使うか」、それとも「使わないか」。言い換えると「Googleにデータを提供するか」、それとも「提供しないか」。Google I/O 2015の基調講演は、その議論について改めて考えさせられた。ただし、今年の基調講演でスゴいと思ったデモのほとんどは「Project……」またはコードネームで呼ばれているものばかりで、今はまだGoogleの機械学習を活用するメリットとリスクの議論は小さい。しかし、1年後もしくは数年後には、怪物と化したGoogleの機械学習がトレードオフの大きな議論を巻き起こすのではないだろうか。今年Googleは大きな可能性の一端を示した。このレポートではわざとGoogleが邪悪なものであるかのように書いたが、本当に便利なサービス、本当に役立つサービスになりそうだと感じているからこそ、筆者はプライバシー侵害のトレードオフについて真剣に考えさせられている。