機会学習が応用されたGoogleフォト
もう一つがGoogleフォト。1600万画素以下の写真またはフルHDの動画を無制限に保存できるようになったというのも大きなトピックスだが、新しい管理機能として、個人認識機能を搭載。デモでは小さい子供の生まれたときの写真まで同一人物としてさかのぼれており、こうした認識にも機械学習が応用されている。
また、「トロントの吹雪の写真」とテキストで検索すると、ロケーションデータと画像認識を組み合わせて、その写真だけをピックアップする、といった動作も紹介され、これも同様に機械学習の成果だ。
今まで、最大2048ピクセルの画像と時間制限のある動画しかアップロードできなかったが、高解像度・高画質の画像や動画の無制限アップロードに対応したのは、さらに詳細な解析を行えるようにするという観点もあるだろう。
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今回のGoogle I/Oは、この「機械学習の成果」が大きなポイントになっていたように思う。Android Payや指紋センサーを始め、アップルを意識した機能もあるが、Google NowやGoogleフォトといったその成果が出始めたことで、このタイミングでの投入になったということだろう。
このあたりは、クラウドサービスに弱いアップルが、一朝一夕で追いつける場所ではない。アップルは、独自技術を持つ企業を買収することで追従する可能性もあるが、いずれにしても、単なる端末の機能、OSの機能を超え、Googleの勝負所をさらに強化した、という印象のGoogle I/Oだった。