eSATA接続でのパフォーマンス計測結果(JBOD)
最後は、JBODでの計測結果だ。「CrystalDiskMark 3.0.3b」の結果は下に示した通りで、WD Red 6TB×2×によるJBODのシーケンシャルリード速度は176.6MB/s、シーケンシャルライト速度は172.7MB/sとなった。データとしてすべて「0」を書き込む0Fillでも計測してみたところ、シーケンシャルリード速度は178.3MB/s、シーケンシャルライト速度は175.1MB/sとなった。
「HD Tune Pro 5.50」の結果は、リードの最大速度が183.9MB/s、最小速度が78.5MB/s、平均速度が133.8MB/sとなった。USB 3.0接続時と同様に、転送速度が容量の中間地点まで下がっていき、そこでもう1台のHDDの外周が利用されるため、最大速度まで向上し、再び下がっていくことが分かる。また、ライトの最大速度は171.5MB/s、最小速度は74.1MB/s、平均速度は127.5MB/sとなった。
ファイルベンチマークの結果は、シーケンシャルリードが170,575KB/s、シーケンシャルライトが161,544KB/sとなった。
「ATTO Disk Benchmark 2.47」の結果は、転送サイズ8MBのリードが182.609MB/s、ライトが159.783MB/sであった。
気軽に大容量ストレージを実現できるWD Red 6TBとRAID対応HDDケース
今回は、ウエスタンデジタルのNAS向けHDDの中でも最大容量となるWD Red 6TBを2台と、ロジテックのRAID対応HDDケース「LHR-2BRHEU3」を組み合わせて、さまざまな検証を行ってきた。この両者は、気軽に使える大容量ストレージが欲しいという人にぴったりの組み合わせだ。
LHR-2BRHEU3は、HDDの組み込みやRAIDモードの変更も簡単なので、初めてこの種の製品を使う人でも戸惑うことはないだろう。検証結果からも明らかなように、性能を重視するなら、USB 3.0接続よりもeSATA接続で使いたいところ。とはいえ、USB 3.0しか搭載していないノートPCなどで大容量の外付けドライブが欲しい場合、速度よりも容量が重要になってくるため、USB 3.0接続でも十分に実用的だ。
RAID 0やJBODなら最大12TBという大容量ストレージを実現できるので、動画や高解像度写真など、ファイルサイズが大きなデータを多数保存したいという用途にも最適だ。通常のデスクトップPC向けHDDは、電源を入れっぱなしの連続動作は基本的に想定されていないため、NASなどで使うには一抹の不安が残る。しかし、常に通電&連続動作を前提に設計されたWD Redシリーズなら、安心して利用できるだろう。改めて言うまでもないが、機械はいつ壊れるか分からないので、大事なデータはバックアップを忘れずに。