「全てのバージョンのAndroidで93%のユーザーが最新版のGoogle Play Servicesを使える」と、強くアピールしていたのもGoogleの変化と言える。Google Play Servicesとは、Android端末でGoogleのサービスを動作させるための基盤になる。つまり、古いバージョンのAndroidであっても、最新のPlay Servicesがインストールされていれば、最新のGoogleのサービスを使用できる。

Androidというと、OSの世代間やハードウエア間の断片化の問題、マルウエアのターゲットになっている問題が指摘されている。Gmail、マップ、通知、認証システムなど「Googleのサービス=Android」であるならば、OSのバージョンにかかわらずほとんどのAndroid端末で最新のサービスが利用できる。世代間の断片化はPlay Servicesですでに解消されているというわけだ。また、Google Playがマルウエアをスキャンし、Play Servicesを通じて頻繁にセキュリティパッチを提供するなど、GoogleサービスのAndroid端末はセキュリティも堅固になっている。

Google Play ServicesによるAndroidアップデートは、Googleのサービスに囲い込むことで断片化やセキュリティの問題を解決する。クローズドなソリューションだ。かつてのGoogleだったらオープンネスに反することに逡巡していたが、今はGoogleサービスのAndroidを求める開発者やハードウエアベンダーのためにクローズドのメリットを前面に出すのをためらわない。