AndroidとChrome、2つのプラットフォームの融合

今年のGoogle I/Oの基調講演、2時間半に及ぶ長丁場の大半をGoogleはAndroidとChrome、それらから広がるエコシステムに費やした。「Google GlassとGoogle+はどうした?」というような記事も出ているが、普及フェーズはまだ遠いGlassの製品化やGoogle+の立て直しの話よりも、開発者はウエアラブルやInternet of Things (IoT)、車などにモバイル市場が広がろうとする中、Googleのプラットフォームを選ぶ理由を聞きたかったはずだ。その期待にGoogleは応え、さらにAndroidとChromeに関して重要なアドレスを行った。

Google I/O基調講演

Appleの開発者会議WWDC 2014の後に、クロスデバイスに関してDaring FireballのJohn Gruber氏が以下のように述べたツイートがネット上を拡がった。

Microsoft: 1つのOSを全てのデバイスに。

Apple: 1つの持続性のある体験を全てのデバイスに。

PCからタブレット/スマートフォンまで、MicrosoftのOSは全てがWindowsであり、同社は共通のユーザーインターフェイスで異なるプラットフォームをつむいでいる。Appleはタブレット/スマートフォンとMacは完全に別物というスタンスで、iOSとOS Xでそれぞれに適したユーザーインターフェイスを提供しながら、その上で共通したユーザー体験で連携を図っている。どちらが次の時代に適しているかという議論はここでは置いておいて、MicrosoftもAppleもモバイルとPCをつむぐアプローチを明確に示している。

なぜ、これが重要なのかというと、クラウドをハブにPCやモバイル機器が"密接"に同期・連携する環境が、これからのエコシステムになる。そうなることでウエアラブルやIoT、新たなネット家電もスムースに取り込めるようになるからだ。