NTTドコモは4月25日、2013年度の決算を発表した。営業収益は対前年同期比0.2%減の4兆4,612億円、営業利益は同2.1%減の8,192億円。収益はほぼ横ばい、営業減益の結果となった。決算発表会に登壇したNTTドコモの加藤薫社長は、2013年度の営業利益目標が未達に終わることについて「誠に残念。株主の皆様に大変申し訳なく思っている」と話し、役員の賞与を大幅にカットする考えを明らかにした。今年度見通しについても厳しい状況になるとしている。

登壇し2013年度の決算について説明するNTTドコモの加藤薫社長。2013年度は、収益は横ばい・営業減益の結果となった

営業費用は前年同期比91億円増の3兆6,420億円、当期純利益は同263億円減の4,647億円。EBITDAマージンは同0.1ポイント増の35.2%、設備投資は同505億円減の7,031億円、フリーキャッシュフローは同316億円増の2,572億円となった。営業利益の内訳は、音声収入がマイナス803億円、パケット収入がプラス1,212億円、月々サポートがマイナス2,536億円となっている。

2013年度 主要な財務数値(写真左)と、営業利益の状況(写真右)

総販売数は前年同期比4.4ポイント減の2,251万台、スマートフォン販売数は同3.7ポイント増の1,378万台だった。伸び悩んでいた純増数についてはiPhoneの導入後、大幅に改善。下期前年同期比約80%増となった。月別でも大幅に改善している。新規販売数は、春商戦で顕著な伸びを記録。4Q前年同期比で約30%拡大した。春商戦では若者層(10代・20代)の新規増加が目立った。

純増数は大幅に改善、新規販売数も拡大した

MNPについてもiPhoneの導入後、改善傾向となった。しかしMNP市場が過熱したあおりを受け、解約率は上昇してしまった。

MNPも改善したが、解約率は上昇した