はじめに青海実験局だけに電波を吹かせて、車の巡回を開始。すると車内の計器では平均20Mbps前後のスループットが出た。次に台場実験局と青海実験局を同時に吹かせると、干渉によりスループットは不安定な状態に陥った。

青海実験局だけで電波を吹かせると、平均20Mbps前後のスループットが出た

ふたつの基地局で同時に電波を吹かせると、干渉が発生。スループットが不安定な状態に陥った

続いて基地局間で同期を行い、台場実験局5:青海実験局5の割合で電波を吹かせた。すると平均10Mbps前後のスループットを記録した。室内で行ったシミュレーションと同じ結果が、フィールド実験でも再現されたことになる。このほかフィールド実験では、車が走行するわずかな時間を利用して基地局の発信する電波を3:7、5:5、7:3、10:0のように次々と切り替えることにも成功した。この技術を応用すれば、会社員が出勤する時間帯には広範囲に電波を吹くマクロセルに多くのリソースを割き、ビジネスタイムにはオフィスビルなどの建物内に電波を吹く極小セルに多くのリソースを割く、などの細かな電波管理が可能になるとのことだった。

基地局間で同期を行い、台場実験局5:青海実験局5の割合で電波を吹かせると、平均10Mbps前後のスループットを記録した

まとめ