デモの模様
説明会ではネットワーク連携eICICに関するシミュレーションが別室で行われたあと、実際にテレコムセンタービル(江東区青海)周辺を走行する車を使ってフィールド実験が行われた。
シミュレーションは、極小セルとマクロセルの間を往復するスマートフォンを想定したもの(極小セルが希望信号という設定)。はじめに極小セルだけで電波を吹かせると40Mbps弱のスループットが出たが、次にマクロセルと極小セルを同時に吹かせると不安定な状態に陥った。続いて基地局間で同期を行い、マクロセル5:極小セル5の割合で電波を吹かせると20Mbps弱にまで回復。最後にマクロセル7:極小セル3の割合で電波を吹かせると12Mbps弱のスループットを記録した。つまり同期を行わないマクロセル10:極小セル10のケースより、同期を行ったマクロセル7:極小セル3のケースの方が、極小セルの電波がスマートフォンに強く届いているというわけだ。
フィールド実験の模様は、会議室にライブ中継された。実験の焦点は、青海実験局(極小セル)からの希望信号が、台場実験局(マクロセル)からの干渉信号によってどの程度影響を受けるか、というもの。ちなみに両基地局は広域IPネットワークで連携しており、別の場所に設置された「ネットワーク連携制御管理装置」によりいつでも同期できるようになっているとのこと。