どのような技術なのか
ネットワーク連携eICICは、基地局間の時間軸を同期させることで電波の干渉を回避するもの。マクロセル基地局と極小セル基地局の間で、もしくは複数の極小セル基地局間で用いる。このシステムでは、高精度に同期できる技術が必要となる。そこで、屋外マクロセルではGPSを活用。GPSの利用できない屋内極小セルでは、マクロ基地局からのダウンリンク信号に含まれる同期信号を受信する「リスニング方式」を採用した。これにより、1μs(0.000001秒)レベルでの高精度同期が実現できたという。
ネットワーク連携セル間干渉キャンセラーは、極小セル内でマクロセルの信号のレプリカを作成し、受信信号から除去する技術。これにより、干渉する信号(マクロセル由来)を除去し、希望する信号(極小セル由来)のみを受信できるようになる。
極小セル間で用いられるネットワーク連携基地局ビームフォーミングは、電波の方向を変えることで干渉を防ぐシステム。他の利用者への影響を最小限に抑えることができる。例えばオフィスビルが林立しているような環境では、窓際に行くだけで、隣のビルに設置された極小セル基地局から吹く電波と干渉を起こしてしまう。このようなシーンで有効な技術だ。