「MEDIAS W N-05E」の課題についても触れておこう。まずはその大きなボディ故の重量だ。2画面を搭載し、さらに折りたためる機構を採用しているのだからある程度は仕方ないのだが、183gという数字はやはり昨今のスマートフォンとしては飛び抜けて重い。ただし"タブレットも兼ねている"と考えれば、逆に破格の軽さだろう。

また、昨今のハイエンド機のRAMが軒並み2GB、CPUがクアッドコアであるのに対し、「MEDIAS W N-05E」はRAM1GB、デュアルコアCPUであるという点もやや気になる。もっとも、筆者が普通に使った限りでは特に影響を感じなかったし、2画面を同時に表示するという荒業を実行している割にはバッテリーのもちも悪くなかった。普通に使って1日はもつレベルである。

2画面で、しかも折りたたんで変形するこれまでにないスマートフォンということで、ちょっと手を出しにくいかもしれないが、使ってみると単なる奇抜なだけの端末ではなく、スマートフォンとしての基礎がしっかりした上で斬新なアイデアが載せられた夢のある機種だと感じた。

最後にちょっとした豆知識を紹介。「MEDIAS W N-05E」を開発したNECカシオは、かつて世界で初めて折りたたみ式の携帯電話を作った企業なのだ(当時はNEC)。そう考えると、「MEDIAS W N-05E」の登場は何だかちょっと感慨深いものがあるね。