TMPGEnc Video Mastering Works 5 V5.1.1.52(グラフ31・32)

ペガシス
http://www.pegasys-inc.com/ja/index.html

ここからは動画エンコードを2つ。前回まではTMPGEnc 4 XPを使ってきたが、今回からはTMPGEnc Video Mastering Works 5に切り替えた。といっても基本的にはやっていることは同じで、3671フレームの1080p動画(WMV7 HDフォーマット)をHDV-HD2フォーマットに変換する(Photo23)だけだが、これを出力ファイル名だけ変えて同じエンコードを4本バッチエンコードに登録し(Photo24)、環境設定で同時出力数を1/2/4に変更し、エンコード性能の変化を見た(Photo25)。ちなみにMPEG2程度だと8threadは使い切れないようで(Photo26)、このあたりの特性もTMPGEnc 4 XPの時代と変わらないようだ。

Photo23: 設定はこの通り。TMPGEnc Video Mastering Works 5に用意される"HTV向けMPEGファイル"のプロファイルをそのまま利用した。

Photo24: ちなみにこれは同時出力バッチ処理数を1にした場合の画面。

Photo25: このあたりの設定はTMPGEnc 4 XPの時代と全く同じ。

Photo26: 概ねCPU負荷は50%弱。

ちなみにこれまでTMPGEnc Video Mastering Works 5はIntel QSVの比較用に利用してきたが、今回はCPU性能を測定するのが主目的なので、こちらは利用していない。

さて結果であるが4本のエンコードを処理する全体の時間から求めたエンコード性能がグラフ31、各々のエンコードそのものの処理性能をまとめたのがグラフ32である。グラフ31とグラフ32が単純な逆数の関係にならないのは、エンコード開始から実際にエンコードが始まるまでややタイムラグがある(しかもTMPGEnc 4 XPの時代に比べて明らかに増えた)ためで、グラフ31はこのタイムラグも加味したものになっている。

さて結果であるが、なんと言うか、すべてのケースでAMDの2製品はCore i5/i7に敵わない、ということが明確に示されたと言える。Core i5/i7に関して言えば、1本のエンコードだとCore i7-2600KはCPUがむしろ余る形になり、4Thread動作のCore i5-2500Kが最速だが、2本以上を同時にエンコードすると8threadを使いきれるのでCore i7-2600Kが最速という判りやすい結果が出ている。一方のFX-8150に関して言えば、Phenom II X6 1100Tよりもマシ、という程度になっているのが判る。