もちろん、録画機能も充実している。録画モードには、受信したビットレートそのままの「ダイレクト」のほか、アナログ放送時代の最高画質に近い約8Mbpsの「ファイン」など5段階を用意。内蔵の640GB HDDに、最高画質のダイレクトモードで50時間以上(BS・110度CSデジタルハイビジョン放送の場合)、約2Mbpsのロングモードでは約659時間の録画が可能だ。しかも、録画番組の保存先は、USBの外付けHDDも指定が可能。デジタルレコーダーなどのようにいちいち読み出し先の増設HDDを切り替えたりする必要もなく、気軽に利用できるのがうれしい。

録画モードは「ダイレクト」を筆頭に、約8Mbpsの「ファイン」、約4Mbpsの「ファインロング」、約2.4Mbpsの「セミファインロング」、約2Mbpsの「ロング」の5段階を用意

さらにケータイなどで手軽に録画番組を視聴できる「外でもVIDEO」機能も用意。320×180ドット表示の「ワンセグ画質」モードに加えて、640×360ドットの「SD画質」モードも備え、2GBのメモリカードならワンセグ画質で約7時間、SD画質で約3時間保存できる。筆者のように、「録画したはいいが観る時間がない!」と嘆いているユーザーにはありがたい機能だ。

「外でもVIDEO」では、録画した番組を自動的にmicroSDカードへ転送しておく設定も利用できる

そして本機が搭載するテレビ機能の中でも、とくに秀逸なのが編集機能だ。機能名は「番組簡易編集」となっているが、簡易どころではない。確かにできることはカット編集のみなのだが、フレーム単位での編集に対応しているのがポイント。よくある0.5秒単位などの編集とは異なり、思いどおりの場所でキッチリとカットできるのはやはり気分がよい。

簡易編集はアドバンストモードで実行。映像のすぐ下にバーがタイムラインで、編集シーンは、その下のエリアに登録される

ウィンドウ左下にはシーン編集エリア。編集はフレーム単位で指定ができる。映像の変わり目などもジャストタイミングの編集が可能で、保存版などを作成したい場合に重宝する

圧巻なのは編集後の録画データの管理だ。デジタル放送の録画データを編集した場合、プレイリストを作成するだけで実データはそのままというケースが少なくない。しかし本機では編集結果を実データに反映させるため、ディスク容量の節約になる。しかも、ダビング10の回数はカウントされずにそのまま。外出先へ持ち歩いて、ちょっと時間ができたときなどにこまめに録画データを編集するといった使い方もできるのだ。オートチャプター機能なども備えており、モバイルPC仕様ながらも存分にテレビ機能を利用できるのが本製品の醍醐味と言えるだろう。

オートチャプター機能により付与されたチャプター記録をもとに、本編のみを編集データとして登録できるメニューを用意。面倒な編集作業を一発で完了してくれるのが便利