年始だからこそ年賀状作成?

皆さんの手元にはもう年賀状が届いている頃ではないだろうか。しかし、自分が出しているのかと言えば「年末は忙しくて作れなかった」「時間が足りずに作りきれなかった」「配達されてから作る」という人も多いはず。年は越してしまったが、せめて年賀状を頂いた相手には出したいものだが、手で書くのは意外に時間がかかる。せっかくの正月休みを年賀状を書くためだけに時間を費やすのもちょっと寂しい。

しかし、印刷したくてもこの時期はプリントサービスが使えない。ほとんどのサービス業者が休みに入っているからだ。となれば、インクジェットプリンタを利用して自分で印刷するのがもっとも速くて手軽だが、久々に印刷しようとしたらプリンタが古くて印刷が遅かったり、調子が悪くてちゃんと印刷できないなんてことが多い。幸いにも家電量販店は営業しているので購入することは可能だが、突然の話でどの製品を買っていいのかわからない。そんな読者のために購入して間違いのないプリンタを紹介しよう。

売れ筋モデルは画質と速度に問題はないが…

インクジェットプリンタを購入するのであれば、後々のことも考えて印刷だけの単機能製品よりもコピーやスキャンができるインクジェット複合機が良いだろう。最近は1万円前後の安い複合機も販売されているが、実際に使ってみると印刷が遅かったり機能が少なかったりと購入した後に不満が出ることが多い。そんなときは深く考えずに、エプソンかキヤノンの売れ筋モデルを選ぶのが手っ取り早い。印刷品質や印刷速度といった基本性能はもちろんのこと機能豊富さにおいても大きな不満が出ないレベルであることは間違いない。

最新モデルの売れ筋の2製品と言えばエプソンのマルチフォトカラリオ「EP-803A」とキヤノンの「PIXUS MG6130」(以下、MG6130)の2機種でどちらも2万円台後半で家電量販店で購入できる。EP-803Aは2年前に発売されたEP-801Aの進化版であり、MG6130は今年フルモデルチェンジした製品だ。どちらを購入してもユーザーが満足できる性能と機能を備えているが、それだけに迷ってしまうところだ。

エプソンの最新モデルで最大の売れ筋となる6色染料インクのマルチフォトカラリオ「EP-803A」。ホワイトモデルの「EP-803AW」も用意されており、ホワイトモデルはファミリー層や女性に人気がある

キヤノンの最大の売れ筋モデルとなるのがPIXUS MG6130だ。6色インクを搭載し、染料と顔料の2種類のブラックインクを採用している。ボディはブラックモデルとシルバーモデルから選択ができる

製品ごとの詳しいレビューは別記事を参考にしていただくとして、今回は「家族で使うためのインクジェット複合機選び」という観点で比較を進めていきたい。普段からパソコンを使いこなしている読者の皆さんの目線でプリンタを選ぶとどうしても画質や速度などの「スペック」が優先になりがちだが、正直なところこの2製品に大きな差はない。そうなると大切なのは、家族全員で使いやすいかどうかである。特にリビングなどに置いて利用する場合には、単体での「使いやさ」に加えて「デザイン」や「高級感」「メンテナンスのしやすさ」も重要になる。また、ある程度長く使用したいのであれば、細部の造り込みや質感も気になってくる。通常のレビューではほとんど触れられない部分だが、この辺りにも焦点を当ててみたい。