J9シリーズには、電源オンからの起動時間を高速化する、独自の「クイックブートマネージャー」というツールが搭載されている。BIOSの初期化を高速化したり、Windowsロゴの非表示、Windows 7のサービス読み込みを遅延といった処理を積み重ねることで、起動時間を短縮する。クイックブートマネージャーの「かんたん高速起動設定モード」で起動時間を実測したところ、スタンダードモデルは約32秒、ハイパフォーマンスモデルは約15秒で起動した。さらに「高速起動詳細設定ウィザードモード」を使い、すべてにおいて高速化するようにカスタマイズした結果、起動時間はスタンダードモデルで約28秒、ハイパフォーマンスモデルで約12秒まで速くなった。とくに、ストレージにSSDを搭載するハイパフォーマンスモデルにおいて、クイックブートマネージャーの効果は絶大だ。ただし、最大限に高速化する設定では、復元ポイントの自動作成を無効化するといったリスクも負うことになる。
J9シリーズの魅力の1つはバッテリ駆動時間で、ユーザーにとっては大いに気になる部分。スタンダードモデルは公称6.2Ahの4セルバッテリで公称約7.5時間駆動、ハイパフォーマンスモデルは公称9.3Ahの6セルバッテリで公称約12時間駆動だ。
そこで、バッテリベンチマークの「BBench 1.01」(海人氏作)で駆動時間を計測してみた。本体の電源管理は「パナソニックの電源管理(省電力)」で、無線LANを使用、BBenchの設定はキーストロークとWeb巡回を有効だ。結果はスタンダードモデルで約6時間、ハイパフォーマンスモデルで約11時間18分だった。かなり良好な結果といえるだろう。ちなみに、液晶の輝度を最大にしていると、スタンダードモデルで約3.5時間、ハイパフォーマンスモデルで約6時間と、かなり短くなった。日中の屋外など明るい場所で使う場合は輝度を高くしないと厳しいが、それ以外はなるべく低輝度に設定することで、バッテリ駆動時間を伸ばせる。