本体の外観は、Let'snoteのイメージカラーともいえるシルバーではなく、ブラックになった。全体的にマットな仕上がりなので高級感は薄れた気がするが、落ち着いた印象で悪くない。天板のボンネット構造とキーボード面の防滴構造は廃止された。

大きなこだわりとなっているのが、標準で付属する専用ジャケットだ。スタンダードモデルにはシフォンホワイト、ハイパフォーマンスモデルにはパンサーブラックのジャケットが付属するが、オプションとしてジャケット単品でも購入できる。ジャケットを装着して本体の液晶を閉じると、ハードカバーの書籍や大きめのシステム手帳といったイメージだ。ジャケットの底面にはハンドストラップが付いており、持ち運ぶときや立ったままで使用するときなど、本体をうっかり落としてしまうようなミスを防げる。片手で持てる本体重量という前提があってこそのデザインだ。

専用ジャケットを身にまとった「Let'snote J9」。底面にはハンドストラップが設けられている

ジャケットは着脱も可能。装着は、まず底面のフックとネジで固定し、本体の液晶パネルの左右に取り付けられたプラスチック製のパーツに、ジャケット側の金具をはめ込む。ジャケットを外して使うときは、本体側のプラスチック製パーツも取り外しておけるが、壊したり紛失しないように注意したい。なお、予備のプラスチック製パーツを標準で付属させているのは、なかなかよい配慮だ(使用分と予備で合計4個が付属)。

液晶の左右にジャケットの金具をはめ込む

ジャケットの金具を外したところ。本体側のパーツも取り外せる

ジャケットの金具をはめ込む本体側のパーツ

ところで、ジャケットは本体の堅牢性を高める役目も担う。J9シリーズは天板のボンネット構造をやめたことなどにより、本体そのものの堅牢性はRシリーズより低下したのだが、ジャケット装着時は76cmの高さからの動作落下試験(底面)と100kgfの加圧振動試験にクリアしている。ジャケット非装着時は、30cmの高さ/26方向からの非動作落下試験にクリアとなっている。ジャケットを装着すると、多少なりとも重く、厚くなるものの、万が一を考えると装着したまま使ったほうがよさそうだ。スペックではジャケットの重量は約215gで、安全と引き替えなら軽いものではないだろうか。