「EP-903A」の基本スペックは、染料タイプの6色独立型インク、印刷解像度5,760×1440dpi、スキャン解像度4,800×4,800dpi、印刷速度の公称値約53秒(A4/写真用紙<光沢>/速度標準)というのは前モデルの「EP-902A」と同等。画質面、速度面では従来機と変わらないが、そのほかの面でパワーアップしている製品といえる。
この製品のワンランク下にあたるEP-803Aと同じく、「EP-903A」も前面給紙/前面排紙に対応している。フロントアクセスでおもだった操作が完結するのは便利だろう。また、二段給紙機構を採用しているため、2種類の用紙を同時にセットできるというのもポイントだ。上トレイにはL判/2L判/KG/ハイビジョンなどの用紙を、下トレイにはA4用紙などをセットできるようになっている。ちなみに、上トレイはハガキサイズで最大20枚、下トレイはA4サイズで最大120枚のセットが可能。
機能面で「EP-903A」をワンランク下のEP-803Aとはっきり分けているのは、ADF(自動給紙機構)を搭載している点。ADFはスキャン機能やコピー機能を利用する際に自動で原稿を送ってくれ、ユーザーの負担を軽減してくれるもの。ちなみにADF部には、最大30枚のA4原稿を設置可能だ。
また、EP-803Aではオプション扱いとなる自動両面ユニットも「EP-903A」では標準装備。これらは複合機における必須機能ではないがたいへん便利な機能だ。原稿を一枚一枚入れ替えるのとADFで自動で原稿をセットしてくれるのではどちらが便利なのかは火を見るよりも明らかだし、自動両面ユニットは用紙コストを下げるために両面印刷したい、枚数を減らしたいといった場合に重宝する。複合機を購入する際には、印刷品質や価格だけでなく、こういった機能を搭載しているか/対応しているかもチェックするとよいだろう。