――何でも送ってみるもんですね。というわけで、母里さん紹介に続いてはアルバムというところなのですが、3枚目になって、上松さんの曲がさらに減っていますよね
上松「そうなんですよ。だんだん僕の影が薄くなっていますね(笑)。うちのメンバーはみんな、年間に40曲ぐらい、劇伴なども入れると100曲ぐらいは作っているので、入れたい曲を集めるとアルバム1枚では全然足りないんですよ。今回のアルバムで面白いところは、ボーカリストが全部ちがっているところなのですが、それを意識しつつ、みんなの曲もバランスよく選んでいったら、結果として僕の曲が少なくなっていましたね(笑)」
――母里さんの曲もまだ収録されていませんが、今回のアルバムはいかがですか?
母里「『II』のときはまだ入りたてということもあって、関われていない曲が多かったのですが、『III』では実際にレコーディングに立ち会ったりして、直に雰囲気を感じられた曲が多く入っているので、すごく思い入れのあるアルバムになっています」
上松「まだ修行中ということもあるのですが、現場で実際にボーカリストと触れる機会を増やすために、最近の曲はエンジニア的な立場で彼がレコーディングに立ち会っているんですよ。そういったところから、エレガの血といいますか、雰囲気のようなものを感じ取ってもらいたいんですよね」
母里「今回のアルバムは、自分が関われたという感じがすごくしていますね」
――好きだったころのElements Gardenと、実際に関わったうえでのElements Gardenでは何か違いはありましたか?
母里「作るところを実際に見てみると、やはり今まで以上にすごいなっていう気持ちが強くなりました」
上松「作家の立場でいうと、各自が曲を作っている姿というのは意外と見ていないもんなんですよ。そういう意味では、全員の曲作りを見ている母里君の感想には興味がありますね。やはり、みんな曲作りの方法って違っている?」
母里「曲の作り方や組み立て方は、皆さん、それぞれで違っているかもしれませんね。中山(真斗)さんはギターメインでアレンジを膨らませていったりしますし……」
上松「俺はどういう風に作っている?」
母里「目をつぶって、ドラムを打ち込んでいるイメージですね」
上松「俺は目をつぶっている? 白目とかになってない?」
――何を気にしているんですか
上松「いや、知らない間に白目になっているといやじゃないですか」
母里「なっているかもしれないですけど、そこまでは見てないです(笑)」
――ちなみに菊田(大介)さんはいかがですか?
母里「菊田さんはいつも背中を見ているんですけど、菊田さんの背中はすごく大きくて……」
上松「たいがい寝ているよね。ブースに入ると、だいたい腹にパソコンを載せて寝ている姿しか見ないもん(笑)」
母里「菊田さんはすごく打ち込みのこだわりが強いですね。本当に細かいところまで見ている感じです」
上松「中山がギターで、菊田は打ち込み系……。じゃあ淳平は?」
母里「淳平さんは普段なかなか打ち込んでいる姿が見られないんですよ。藤間(仁)さんもそうなんですけど。それが今回、谷山さんの曲をみんなで作ったときにいろいろと見られたので、すごく勉強になりました」