基本的な複合機として機能としては、HPのプリンタが伝統的に採用している前面給紙・前面排紙が採用されており、インクは4色独立インクシステムだ。最高解像度は4,800×1,200dpi、顔料黒インクを採用していることで、文字プリントもくっきりと読みやすい。写真画質を追求しているモデルではないこともあり、全体的な発色の印象は地味だが、画質は悪くないという印象だ。
搭載ディスプレイは2.4インチのカラー液晶で、残念ながらタッチパネルではない。左右の操作パネルがタッチ機能を持っており、画面表示をここからコントロールする仕組みだ。無線LANのパスワード入力などで文字入力がかなり面倒に感じられてしまうのが残念だ。
初回電源投入時には、自動的に各種調整が行われる。高精細印刷を行うためのヘッド調整は、プリントされた調整用シートをスキャナで読み込ませることで自動的に完了する。ユーザーの慣れや見る力は問われないから、誰でも均質な印刷が可能だ。その後、無線LANの設定を行い、ネットワークに接続できたらプログラムアップデートが開始される。そして、「メールdeプリント」用のメールアドレスを取得するという流れだ。
試用ではメールアドレスが1度で上手く取得できなかったり、普段利用していない無線LANの接続に失敗したりとロスがあったため、利用開始まで約40分ほどかかった。スムーズに作業が進行した場合でも20~30分程度は見ておきたい。ヘッドの調整やアップデートなど待ち時間が多いため、ずっとはりついている必要はないのだが、暇なうちに設定をしておくという準備は必要だろう。