次回作はぜひとも「2Dサムスピ」ベースでお願いします!
いわゆる対戦格闘ゲームなので、友だちなんかとワイワイ対人戦をやるのがこのゲームの醍醐味となるわけだが、友だちはそう毎日は遊びに来てくれない。しかし、21世紀の文明の利器、ネットワークを活用すれば、毎日好きなときに対人戦が楽しめる。『サムスピ閃』はXbox Liveに対応していて、Xbox Liveゴールドメンバー(有料会員)であればランキング非対応の練習戦向け「プレイヤーマッチ」、ランキング対応の本気戦「ランクマッチ」の両方が楽しめる。しかもオンライン対戦の模様はリプレイデータとして10件までが保存できるので、あとでじっくりと復習することができる。これは家庭用ならではの嬉しい機能だ。
1人遊び用のモードとしては、各キャラクターの冒険を物語付きで楽しめるCPU戦「ストーリーモード」、1人分の体力で何人の敵を倒せるかに挑戦する「サバイバルモード」、必殺技の練習のための"木偶の坊"相手のCPU戦「プラクティスモード」などが用意されている。
筆者が、通しで『サムスピ閃』を遊んでみて感じたのは、「あのサムスピがしっかりと21世紀仕様の3D格闘ゲームになっているなぁ」ということ。軸移動システムや縦/横斬りのシステム設計周りもうまく"3D"をゲーム性に活かしていると思う。
ただ一方で、同種の3D武器格闘の「ソウルキャリバー」シリーズっぽいところも多くて、「サムスピ」テイストが薄まっているような気がしたのも確か。たとえば、敵を打ち上げ攻撃にて空中に飛ばしてからの連続技(コンボ)……という流れは実にソウルキャリバーっぽい。もうちょっと、じりじりと間合いの駆け引きを楽しむような、サムスピらしい、「静と動」のコントラスト感がはっきりとしたゲーム性が再現されていたら……と思うのであった。優等生的な格闘ゲームはほかにいっぱいあるし、ファンとしても、サムスピには「荒々しい」バトルを期待していると思うので。
できれば、次回作は、最新3Dグラフィックスを用いつつも、"あの頃"のサムスピのテイストを復元して欲しいと思ったりもする。この「美化された過去の思い出を具現化する」というアプローチで成功した近作としては、名作『ストリートファイターII』を最新テクノロジーで拡張復活させた『ストリートファイターIV』がある。ネオジオファンとして、「サムスピ」ファンとして、次回作は、そんな感じの作品を期待しております。
(トライゼット西川善司)
ゲームタイトル | サムライスピリッツ閃 |
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メーカー名 | SNKプレイモア |
対応機種 | Xbox 360 |
ジャンル | 3D剣戟格闘 |
発売予定日 | 2009年12月10日 (発売中) |
価格 | 7,140円 |
CEROレーティング | B (12才以上対象) |
(C)SNK PLAYMORE ※「サムライスピリッツ」は株式会社SNKプレイモアの登録商標です。 |