レストランポパイ
網走市南4条東1丁目2
入口は何も知らない観光客を遠ざけるような怪しいムードが漂う

カニを堪能した後は、網走港まで戻ってお昼にいただくことに。この網走港はロシアとの交易の窓口にもなっており、原木や石炭、水産物などを積んだロシア船が入港し、網走港から自動車などが輸出されている。そのため街でロシア人を見かけることが珍しくない。陽子さんはそんなロシア人に人気のお店を紹介してくれた。「レストランポパイ」である。しかしお店の前まで行ってみると「これが人気店?」と疑いたくなるレトロな看板。そしてその脇にある黒ずんだ食品サンプル。どう見ても名店には見えない。「ところがビックリなんですよ~」と陽子さん。

店内は小綺麗な作りでなんとなくロシア風。この日はロシア船の入港がなく、ロシア人はいなかった

カニやホタテ、エビ、アサリなどを煮たサフラン風味の本格的ブイヤベース(1,000円)

地元産の黒毛和牛を煮込んだビーフシチューは2,500円。1時間前に予約すれば、タラバガニのムース700円(2個以上注文)が食べられる

この店のイチ押しは、魚貝のサフランスープ。カニやホタテ、エビなど自慢の魚貝をサフランで煮たブイヤベースで、サフランはスペイン産のものを使っているという。口に運んでみると魚貝が混じり合った濃厚な味。よい素材で作ったスープだからこそここまでのコクが出せるのだろう。もちろんロシア人一番人気のメニューだそうだ。ただし量もロシア人仕様。この一品だけで十分満足できそうだ。

ところが陽子さん、サフランスープの他にメインディッシュとして黒毛和牛のビーフシチューも注文。シチューにはロールパンもついているので満腹度MAXとなった。ビーフシチューは小ぶりだったとはいえ、この量はお昼ご飯として多過ぎる。本当にロシアの船員さんは毎日こんなに食べるのだろうか。この量を食べ続けたらポパイではなく確実に違うキャラクターになりそうだ。……濃厚チーズとソフトクリームを求めてひがしもこと乳酪館へ