『バイオハザード5』はホラーゲームというより「プレイして楽しいゲーム」!
間違いなく『バイオハザード5』は、全バイオハザードシリーズ中、「もっともゲームプレイが楽しい作品」だ。ストーリーの展開の重厚さは期待を裏切らないし、その部分も十分に好評価なのだが、それより、なにより、ゲームプレイが楽しいことを特記しておきたい。仕事柄、たくさんのゲームに触れる筆者だが、最近は「映像がすごい」や「ストーリーが感動的」という映画の感想みたいな評価を述べることが多くなりがちで、「ゲームプレイが楽しい」と感じるタイトルは年間にそう多くない。「バイオハザード」シリーズはホラーゲームというイメージが先行しがちだが、本作は「ゲームプレイが楽しい」作品だといっておく。
シリーズ通しての悪役ウェスカーとの決着が付く因縁のストーリー展開にも目が離せないわけだが、全シリーズ中、もっともシーンロケーションのバリエーションが多い作品であることにも留意してプレイして欲しい。
スタート地点のアフリカの街から、サバンナを滑走して逃げ回ったり、プラーガに汚染された湿地帯の村での大冒険もある。油田、洞窟、ハイテク研究所などなど……新しいステージに行くと、まったく新しいゲーム体験が用意されているのに驚かされる。まさにそれぞれのステージがテーマパークのアトラクションのような感覚という感じ。ディズニーランドは何度行っても楽しいし、同じアトラクションを繰り返し楽しんでしまうこともあるが、『バイオハザード5』も同じ。一度通してストーリー展開を楽しんだら、今度はチャプターセレクトで好きなステージを友だちと繰り返し楽しみたくなってくるのだ。
それと、最高峰といえるグラフィックスの凄さも特筆しなければなるまい。ムービーシーンはフィルムノイズのようなチラツキ・エフェクトがわざと付加されているので、一見するとプリレンダーグラフィックスのようにも見えるが、ムービーシーンもゲーム本編と同じリアルタイムグラフィックスで描画されている。
キャラクターの表情やアクションのリアルさは、ハリウッドと協力して作り上げられたものであり、その完成度たるや凄まじいクオリティ。日本のリアル系3Dゲームグラフィックスでここまでのリアリズムを追求し、そして再現出来ているものは少ない。
「最新鋭のリアルタイム3Dゲームグラフィックスを楽しみたい」というハイテク好きにもオススメしたい作品だ。
(トライゼット西川善司)
ゲームタイトル | バイオハザード5 |
---|---|
メーカー名 | カプコン |
対応機種 | プレイステーション 3 Xbox 360 |
ジャンル | サバイバルホラー |
発売日 | 2009年3月5日 (発売中) |
価格 | 8,800円 (プレイステーション 3) 8,800円 (Xbox 360) |
D (17才以上対象) |
(C) CAPCOM CO., LTD. 2009 ALL RIGHTS RESERVED. |