ゲームでも高パフォーマンスのハイスペック
標準構成におけるPCとしてのスペックは、Core 2 Duo E8400、2GBメモリ、GeForce 9800 GTの組み合わせで、わりとオーソドックスな組み合わせになっている。バランスの良い構成で、後述するパフォーマンスチェックの結果もまずまずのものになっている。ただ、現在の価格帯でいえば、パフォーマンスセグメントのなかでも安価な部類に入るパーツを組み合わせており、ハイエンドPCと呼ぶには少々心許ない印象を受けるかも知れない。
そうした向きに対しては、やはりBTOメニューの充実が嬉しいところ。CPUはデュアルコアならCore 2 Duo E8600、クアッドコアならCore 2 Quad Q9550sと、各ブランドの最高クロック製品を選択することができる。メモリも32ビットOSなら十分な容量となる4GBを選択可能だ。
グラフィックスカードのバリエーションはさらに広い。下はGeForce 9600 GTやRadeon HD 4670から、上はデュアルGPUのGeForce GTX 295まで選択できる。ATI、NVIDIAに関わらず用意されているあたりも魅力のメニュー構成だ。とくに、標準構成から+4,200円でRadeon HD 4850。もしくは、ちょっと頑張るなら+10,200円でGeForce GTX 260と、各メーカーの最新世代のコアを用いたグラフィックスカードへ変更すると、一気にハイエンドな印象を受けるPCへ変貌しそうだ。
標準構成のグラフィックスカードは、GeForce 9800 GTを搭載する、Leadtekの「WinFast PX9800 GT」 |
同グラフィックスカードの動作状態。ドライバは最新のGeForce Release 182.08が適用済み。こうした点もハイエンドユーザの理解を得る大事なポイントだろう |
冒頭でも触れたとおり、マザーボードも自由に選べるので、将来の拡張性なども見据えたほうがいいだろう。CrossFireの構築なども視野に入れるなら、少し投資をしなければならない。合わせて、電源も見直しておくといいだろう。標準構成の電源はAntecの850Wモデルが搭載されているが、これは現在の構成のバランスを考えるとかなり贅沢な製品だ。PCを支える電源にウエイトを置いた考え方は好印象を受けるものの、マイナス数千円単位でコストを絞ることができるメニューになっているので、仮に価格を抑えるならば、まずここではないかと思う。
HDDはWestern Digitalの「WD6400AAKS」が標準で搭載される。BTOメニューでは80GB~1TBまで容量が揃っているほか、HGST、Seagate、Western Digitalというメジャーメーカーの製品から指定できるので好みと予算に応じて選択するといいだろう。予算に余裕があるなら、SSDを選択することもできる。
また、光学ドライブはパイオニア製のDVDスーパーマルチドライブを標準搭載。標準がパイオニア製というそそられるパーツになっているのも興味深いところ。ここのBTOメニューはパイオニアのほか、LG電子、アイ・オー・データ機器という三つのメーカーから、DVDスーパーマルチやDVD-ROMドライブ、BDドライブを選択することができる。ここはモデルによってソフトの有無があるので選択時には注意したい。
このほかはプラスアルファを求める人向けの情報となるが、サウンドカードは標準でオンボード搭載の機能が使われるものの、ONKYOやCreativeのサウンドカードをアドオンすることもできる。また、地デジチューナーなどの搭載も可能なので、AV用途への活用を考えているのならば、このあたりも検討してみるといいだろう。