複数の利用者がいるPCでは
このような有害サイト規制をすべてのユーザに適応してしまうと、大人と子供が同時に利用するPCでは、使いにくくなってしまいます。そこで、有害サイト規制では、ユーザごとに設定を行うこともできます。図3の画面で、[ユーザの追加]をクリックします。すると、有害サイト規制を個別に設定可能なユーザが表示されます(図17)。当然ですが、PCにあらかじめ専用のユーザアカウントを作成しておく必要があります。
追加したユーザに対し適切な設定を行います。図18の例では、すべてのユーザに対しては、URLフィルタリングは「低」のレベルで設定し、他の設定はしていません。しかし、「User2」に対しては、細かく設定を行っています。
Webレピュテーションと併用し、より安全に
最近の悪意を持った攻撃は、無差別に行われるようになっています。たとえば、有名な検索サイトの検索結果にしても、以前ならば上位のものは、それほど危険なWebサイトではないと考えられていました。しかし、最近では、非常に危険なWebサイトが検索結果の上位に表示されることも少なくありません。さらに、一見しただけでは、そのWebサイトが危険なサイトかどうか、およそ判断がつかないことが多いといえます。大人ですらこのような状況ですので、子供ではその判断はより難しいものといえます。
有害サイト規制では、特定のカテゴリを指定することでブロックをしていました。しかし、これらのカテゴリに含まれない危険なWebサイトも存在します。昨今の主流の脅威である「Webからの脅威」からPCを守るためには、有害サイト規制だけではなく、Webレピュテーション技術という安全のための技術を併用することがのぞましいといえます。Webレピュテーションでは、Webサイトに不正ソフトウェアや悪意のあるコードが含まれている可能性をいくつかの評価基準に沿って判定し、安全性を評価するものです。そのWebサイトの評価結果は、トレンドマイクロのWebレピュテーションサーバで管理され、ウイルスバスター2009もこの技術を利用し、危険なWebサイトへの接続をブロックしています。
実際に、検索サイトで検索を行うと、図19のように安全なWebサイトは緑で、危険なWebサイトは赤で表示されます。
実際に、この赤で表示されたWebサイトを閲覧しようとしても、図20のようにブロックされます(Trendプロテクト)。
Webレピュテーション技術は、Webブラウザだけでなく、メッセンジャーやWebメールにも使われており、危険なWebサイトへ誘導される危険を防ぐことができます。繰り返しになりますが、インターネットには有益な情報もありますが、ウイルスに感染する危険性の高いWebサイトや未成年者や子供には不適切な内容のWebサイトもあります。そのため、危険性が高いWebサイトには近づかない、子供には不適切な内容のWebサイトを閲覧させないということも、重要な安全対策です。ウイルスバスター2009は、ウイルスの感染防止だけでなく、危険に近づかないという一歩先を行く技術で、インターネットの脅威から守ることができます。
資料提供:トレンドマイクロ 使用ソフト:ウイルスバスター2009