インターネットには有益な情報もありますが、未成年者や子供には不適切なコンテンツを含むWebページも存在します。ここではウイルスバスター2009を使って、このような"脅威"に対するブロック方法を紹介します。まずは、事例から見ていきましょう。
子供の進学祝いにPCを購入
Eさんの息子さんは、この春の高校受験で第一志望の高校に無事、合格をはたすことができました。そこで進学祝いにと、かねてから息子さんからの願いでもあったPCをプレゼントすることにしました。購入後、息子さんは大喜びで、新しいPCを使います。アプリケーションもあらかじめプリインストールされているものが多く、購入した日から、いろいろと利用をしていました。その後、高校に通うようになり、PCの利用はごく普通に生活の一部となっていきました。
Eさんは、子供の行動については、あまりあれこれ指示を出すことはありませんでした。高校生にもなれば、物事の判断くらいは自分でできるだろうと、考えていました。そんなある日、息子のPCを何気なく見てみると、Webブラウザの履歴のなかに、怪しげなコンテンツを含むようなWebサイトがありました。Eさんは、少し不安になりました。このまま自由にPCやインターネットを利用させておいてよいのだろうかと…さて、対策はあるでしょうか。
インターネットは脅威に満ちている
インターネットに潜む脅威には、さまざまなものがあります。最近の傾向として、金銭を盗み出すことを目的とした明らかな悪意を持った攻撃が存在します。一方で、インターネットの持つ特徴のひとつに玉石混交の情報というものがあります。つまり、すべてのインターネットのコンテンツが有益なものとは限らないということです。この点は、対象によってその評価も大きく変化しますが、少なくとも、子供のような未成年者には適切ではない情報を扱うWebサイトも数多く存在しています。 また、子供に限ったことではないですが、自殺幇助や法律で禁止されている薬物を扱うWebサイトも少なくありません。また、出会い系というWebサイトも存在します。出会い系のWebサイトでは、未成年者が性的な被害に遭う事例が数多く報告されています。
また、最近ではオンラインゲーム依存症という事例も報告されています。これは、隣国の中国や韓国などで大きな社会問題となっています。10代から20代に多く見られ、オンラインゲームに夢中になり、起きている間中、オンラインゲームをし続けるというものです。そして、もっとも悲惨な事例では激しい疲労で死亡してしまったという例も報告されています。そこまでいかなくても、インターネット依存症、ネット中毒といった障害なども報告されています。
かつては、不適切なコンテンツを提供するWebサイトには、ウイルス感染やさらに危険なサイトへの誘導といったことが行われている確率が高いといわれていました。最近では、無差別に攻撃を行うことが増え、一見するとごく普通のWebサイトや検索結果の上位のWebサイトでも危険性は高まっています。しかし、怪しげなWebサイトの危険性は、相変わらず高いといえるでしょう。そのようなWebサイトは、未成年の子供には見せたくありません。
さて、今回の事例に話を戻します。Eさんの息子さんはそこまでの状況に至っていないかもしれません。しかし、親として子供のインターネットの使用状況を把握し、このような事態について備える必要があります。また、有害サイトをブロックすることも必要かもしれません。