最後にやや技術的なところで、ベンチマークでF/B50のスペックを検証してみよう。検証にあたっては特に設定を行なわず、デフォルトの状態でテストを行なった。
Vistaの基本スコアは「3.1」と、エアロが普通に使えるレベル。チップセットがGM965 Expressであることを考えれば、妥当な数字だろう。ゲーム用グラフィックスのスコアも3.2と低め(最高値は5.9)だが、2Dのゲームや数年前の 3Dゲームなら問題なくプレーできるレベルだ。最新の3Dゲームはかなりツライのでおすすめはしない。グラフィック面を除けば、スコアは全体的に高い部類に入る。メールとネット閲覧なら何の問題もなく、むしろかなり快適な操作が望めるだろう。
PCMark05と3DMark06でチェック
PCMark05のテスト結果
総合 | 4061 PCMarks |
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CPU | 5201 |
メモリ | 4089 |
グラフィック | 1660 |
HDD | 5308 |
3DMark06のテスト結果
総合 | 478 3DMarks |
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SM2.0 | 148 |
HDR/SM3.0 | 182 |
CPU | 1779 |
Vistaマシンなら「PCMark Vintage」と「3DMark Vintage」でチェックするのが正しいテスト方法なのだが、F/B50ではこのふたつが正常に動作しなかった。そのため、「PCMark05」と「3DMark06」でテストを行なっている。F/B50のCPUはCore 2 Duo T8100(2.1GHz)で、メモリーは2GB、HDDは5400rpmの150GB SATAだ。PCMark05ではCPUやHDDなどのスコアは低くはないものの、グラフィック面が足を引っ張っているために、総合スコアをやや落としている。3DMark06に関しては何とか全テストを実行できたものの、結果は燦々たるものだ。しかしながら、FFBenchのLowモードでもベンチマークを行なったところ、スコアは3217だった。解像度を下げれば、十分遊べるレベルである。全体的にスペック重視派には物足りないかもしれないが、メールやネット、文書作成には十分なスペックだろう。
初心者には最適な一台
ここまで紹介すればもうおわかりかと思うが、Fシリーズには随所に初心者向けの配慮がなされている。しかも、徹底的にだ。単に見栄えがいいからワイヤレスにしたり、スッキリしたデザインにしたわけではない。パソコン初心者にとって使いやすいモノを選び、混乱させる要因を取り除いたらこうなった、という印象を受けた。それは、本体に付属するマニュアル類にも見受けられる。マニュアルもほかのパソコンに比べてわかりやすく、また整理しやすいように専用の箱に収納されている。こういった細かな心配りこそが、Fシリーズが支持されている理由なのだろう。
プリインストールされているソフトやサポートソフトも充実しているので、はじめのうちは特に買い足す必要もない。あるとすれば、プリンターぐらいだ。初心者向けのパソコンで何を買えばいいか聞かれたら、筆者は迷わずFシリーズをおすすめするだろう。デザイン性、省スペース性、静穏性どれをとっても非常にレベルが高く、また使いやすいからだ。中級者以上のPCユーザーにはグラフィック性能や多すぎるソフトの量に不満があるかもしれないが、家族で使えるPCをもう1台購入しようと考えているなら、選択肢のひとつとして考えられるだろう。というわけで、読者のみなさんもぜひ購入して、声高らかに「富士通ラブ!」と叫んでいただきたい次第である。
(dcp)
主な仕様
CPU | Core 2 Duo T8100 |
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メモリ | 2GB(最大4GB) |
チップセット | Intel GM965 Express |
グラフィックスチップ | X3100(チップセット内蔵) |
液晶 | 16型ワイド(1,366×768ドット) |
HDD | 約320GB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
インタフェース | USB2.0×4、LAN(100BASE-TX/10BASE-T)×1、SDメモリーカードスロット×1ほか |
ワイヤレス通信 | IEEE802.11b/g |
サイズ | 約394(W)×307~347(H)×180(D)mm |
重量 | 約5.5kg(本体) |