まず箱から取り出して驚くのが、本体のデザインだ。液晶パネルのメインカラーは透明感のある白で、これまでのパソコンとは違うオシャレな雰囲気を漂わせている。机の上はもちろんのこと、リビングのサイドボードにもマッチするだろう。なかでも特筆するべきは本体のサイズで、デスクトップPCとしてはとにかく小さい。Fシリーズは液晶ディスプレイとPC本体が一体になった、いわゆる「ボードPC」なのだが、この小ささはほかの一体型PCとは一線を画するレベルである。長年セパレートタイプのデスクトップPCを使ってきた筆者にとっては、「これがパソコンなのか?」と思わせるようなデザインだ。

A4判型の雑誌(縦270×横210mm)と比較してもわかるように、本体のサイズは極めて小さい

カタログ値での奥行きは約18cmとされているが、それは台座のサイズ。本体の奥行きは10cmにも満たない

本体は角度を微調整できるほか、支柱との接続部分を操作することで3段階の高さ調整が可能(F/B70Tは2段階)。支柱と台座はやや無骨な感じがするが、本体の重量を支えるためには、強度が必要なのだろう。しかし見た目は液晶テレビに近く、本体単体ではパソコンらしさを感じさせない。キーボードとマウスがすぐそばにあって、初めてパソコンと気がつくデザインだ。

軽く触れただけで動作する本体の電源ボタン。凹凸がない上に色も目立ちにくいので少々わかりずらいが、デザイン性はバツグン

液晶ディスプレイ前面はすっきりとしたシンプルな外観。唯一電源ボタンのみ本体前面の右下にあるが、パネルと同化しているため、凹凸は一切ない。軽く触れるだけで、電源が入る仕組みだ。静電気によってボタンに触れているかを感知しているらしく、指を近づけただけで電源が入ったので驚いた。

起動中の動作音は驚くほど小さい。PCにありがちな「フワーッ!」というファンの音はほとんど聞こえず、低い動作音がする程度。体感的には25dbくらいだ、ってかなり具体的な数字だが、深夜ひとりでひっそりと使っていても気にならないレベルの動作音だと思えばオーケー。インタフェースは標準的な構成だ。光学ドライブにはスロットイン方式のDVDスーパーマルチ。端子類は、100BASE-TX/10BASE-Tの有線LAN端子、USB2.0端子 ×5、SD/SDHCメモリーカードスロット、PCカードスロットなど。端子類はカバーで覆われていたり目立ちにくい場所に配置されているので、スッキリとしたデザインを損ねることがない。

本体右側面。光学ドライブと、USB2.0端子が配置されている

光学ドライブは、スロットイン方式のDVDスーパーマルチ(2層式対応)。非常にスマートなルックスだ

本体左側面にはPCカードスロット、SD/SDHCカードスロット、USB2.0端子×2、オーディオ端子が配置されているがカバーで覆われているので普段は気にならない

本体背面には、USB2.0端子やACコネクタ、LAN端子などを装備する